2018年5月27日、東京競馬場で日本ダービー(GⅠ/芝2400m)が行われる。ダノンプレミアム、ブラストワンピース、ワグネリアン、ゴーフォザサミット、ジェネラーレウーノ、キタノコマンドール、エポカドーロ、ステルヴィオらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
ダノンプレミアムは、ここまで重賞3勝を含む4戦無敗。堂々の主役として臨むはずだった皐月賞を挫跖のために回避したが、出走していれば圧倒的な人気に支持されていただろう。
予定に狂いは生じたものの、ダービーでも最有力候補の1頭であることに変わりはない。2005年のディープインパクト以来となる、無敗でのダービー制覇へ、クリアすべきポイントを探っていく。
目次
ポイント① 中11週
3歳初戦の弥生賞で連勝を伸ばし、幸先のいいスタートを切ったが、目指していた皐月賞を右前挫跖のために回避。すぐにダービーへ目標を切り替えて、4月27日に乗り込みを開始し、その後は順調に調整が進められているが、アクシデントによって約3か月も間隔が空いた点は、やはり気になるところだ。
過去20年のダービーを見ても、前走が3月以前のレースだった馬は、7頭が出走して掲示板にすら載っていない。サンプル数が少ないとはいえ、上位に入った馬のほとんどは皐月賞、青葉賞、京都新聞杯のいずれかから参戦しており、別路線組が不利であることは否めない。
ポイント② 距離延長
マイルのサウジアラビアロイヤルCを2歳コースレコードで制したように、スピードに秀でたタイプで、スピードと先行力を生かして好位から押し切るのが必勝パターン。前走の弥生賞も楽勝だったが、道中は力んで走っているようなシーンが見られた。
これまでのレースぶりや体形、気性などから判断すると、本質的に最も力を発揮できる距離は1600m~2000mあたりだと考えられる。少なくとも、距離延長が歓迎とは言えないだろう。
とはいえ、世代限定戦でもあり、能力の高さで適性をカバーして不思議はない。果たして、さらなる距離延長がパフォーマンスにどう影響を与えるか。
ポイント③ 朝日杯FS優勝馬
過去20年を見ても、朝日杯フューチュリティSの優勝馬でクラシックを制したのは、ロゴタイプ(2012年皐月賞)1頭のみ。ダービー制覇となると、1993年に朝日杯FSを制したナリタブライアンまで遡る必要がある。
ダービーの朝日杯FSでは求められる適性が大きく異なるため、3冠馬になったナリタブライアンのようによほど能力が抜けていなければ、両方を制覇するのは至難の業であると、歴史が証明している。
もちろん、それほど能力が抜けている可能性もある。昨年の2歳王者は、ジンクスを打ち破ることができるか。
まとめ
未だ底を見せていないダノンプレミアム。アクシデントで皐月賞を回避し、今回は決して楽な条件ではないが、それらを軽々と跳ねのけられるだけの能力を秘めている可能性は十分にある。一昨年のダービージョッキーを背に、改めて世代最強を証明することができるか。