日本ダービー2018の競馬予想分析…皐月賞2着サンリヴァル、激走への3つの障壁

2018年5月27日、東京競馬場で日本ダービー(GⅠ/芝2400m)が行われる。ダノンプレミアム、ブラストワンピース、ワグネリアン、ゴーフォザサミット、キタノコマンドール、エポカドーロ、ステルヴィオ、ジェネラーレウーノらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

サンリヴァルは重賞未勝利ながら、前走の皐月賞で9番人気の低評価に反発するように2着と好走。弥生賞4着から巻き返し、実力が世代トップレベルであることを示した。

父ルーラーシップはダービー馬キングカメハメハとオークス馬エアグルーヴの子で、祖母ウメノファイバーはオークス馬。血統背景からは、東京芝2400mの大舞台で期待が高まる。

今回も激走があるのか。そのポイントを探っていく。


目次

ポイント① 高速決着への対応力

芝2000mの持ち時計が、皐月賞でマークした2.01.1。高速決着への対応力という面で、裏付けに欠ける。皐月賞は稍重で時計がかかる馬場状態だったことが向いた部分は大いにあるだろう。

今開催の東京競馬は、先週のオークスがレース史上2番目に速い2.23.8で決着するなど、比較的速いタイムが出ている。今週末に雨の予報は出ておらず、ダービーも高速決着は必至。時計が速くなった時に対応できるかがカギになりそうだ。

また、ダービーの上がり3Fは、昨年が33.8秒で、一昨年が34.2秒。決め手勝負になりやすく、溜めて速い上がりを使えるタイプが圧倒的に強い。

サンリヴァルは、速い時計が出やすい新潟で上がり3F33.4秒をマークしてはいるが、この時はメンバー4位。ホープフルS4着、弥生賞4着は明らかに切れ負けした印象だ。瞬発力勝負では分が悪いだけに、レースの組み立てを工夫する必要があるかも知れない。

ポイント② 皐月賞を意識したローテ

デビュー2戦目から前走まで、4戦連続で中山芝2000m戦に出走。明らかに皐月賞を意識したローテーションに映る。陣営も、ダービーの舞台より皐月賞の舞台に、より適性を感じていたのだろう。

今年初戦の弥生賞は、ホープフルSから馬体重プラス10kgと余裕残しの仕上げだったが、皐月賞ではマイナス12kgと馬体を絞ってきた。中間の調整を見ても、皐月賞がメイチの仕上げだった感じ。前走後はさすがに疲れが出て入念なケアが必要だったようで、コンディションをどこまで維持できているか。

ポイント③ 急な乗り替わり

弥生賞、皐月賞に続いて騎乗予定だった藤岡佑介騎手が、20日の京都競馬で2日間の騎乗停止処分を受け、急遽、鞍上変更を余儀なくされた。気性的な難しさが目立つようなタイプではないものの、ホープフルS、弥生賞と切れ負けした反省を生かして、皐月賞では藤岡佑騎手がうまく馬の持ち味を引き出しただけに、乗り替わりはかなり痛いだろう。

しかも、同騎手は今月のNHKマイルC(ケイアイノーテック)で、デビュー15年目にして悲願のGⅠ初制覇を飾り、今回は藤岡健一調教師との父子によるダービー制覇に向けて力が入っていた。直前にケチが付くような形になってしまい、流れはあまり良くない。

ちなみに、乗り替わりでダービーを勝ったのは、1985年のシリウスシンボリ(加藤和宏騎手)が最後。30年以上、例がなく、データからもマイナス材料になる。

まとめ

皐月賞では、3連単37万円超という波乱の立役者となったサンリヴァル。代打でチャンスが巡ってきた浜中俊騎手にとっても、ダービー初制覇がかかる。東京芝2400mに舞台を替えて、どんなパフォーマンスを見せるのか。

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