(C)MAZIMICKEY

2017年12月28日、中山競馬場でホープフルステークス(GI/芝2000m)が行われる。ルーカス、ジャンダルム、タイムフライヤー、フラットレー、ナスノシンフォニーらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

牡馬クラシック第1弾皐月賞と同距離同コースで行われるホープフルステークスは今年からGⅠに昇格し、クラシックを占う上でもより重要な一戦に位置づけられることになった。

元々2013年まで阪神競馬場で年末に行われていたラジオNIKKEI杯が中山競馬場へ場所を移すとともに、これまで有馬記念当日に行われることが多かった2歳限定のオープン特別ホープフルステークスと一緒になる形で2歳中距離路線として整備が行われた。

ここでは今回の出走予定メンバーの中で新馬戦・芙蓉ステークスと無傷の2連勝でホープフルステークスに挑むサンリヴァルに注目して好走への条件などを述べていく。


条件① ローテーション

サンリヴァルは前走、9月24日にホープフルステークスと同じ中山競馬場2000m8頭立てで行われた2歳限定のオープン特別芙蓉ステークスに単勝4.6倍の3番人気で出走した。

レースは逃げたコスモイグナーツを見ながら2番手の位置取りで進めたサンリヴァルに4コーナーで3番手から上がってきたファストアプローチが並びかけて最後の直線に向かう。

そして、直線では追い比べで勝ったサンリヴァルがファストアプローチに0.2秒差をつけてゴールし新馬戦に続いて連勝を飾った。

レース後、騎乗した田辺裕信騎手はサンリヴァルについてまだ緩く子供っぽさもあるもののレースに関して注文はなく、まだ成長段階である旨コメントし、管理する藤岡健一調教師もレース後すぐに次走はホープフルステークスを視野にと明言した。

その後、順調に調整されて満を持して出走するホープフルステークスだが、ローテーション的には不安が残る。

過去10年の芙蓉ステークスの勝ち馬のその後を追跡すると2歳GⅠあるいはクラックレースを制覇した馬は1頭もいないのである。

2016年 キングズラッシュ  通算4戦2勝(現役)
⇒芙蓉S後の勝鞍 なし
2015年 プロディガルサン  通算13戦2勝(現役)
⇒芙蓉S後の勝鞍 なし
2014年 ジャストドゥイング 通算23戦4勝(現役)
⇒芙蓉S後の勝鞍 葵S テレビユー福島賞
2013年 マーブルカテドラル 通算17戦3勝
⇒芙蓉S後の勝鞍 アルテミスS(重賞)
2012年 サンブルエミューズ 通算27戦3勝
⇒芙蓉S後の勝鞍 千葉日報杯
2011年 サウンドオブハート 通算10戦6勝
⇒芙蓉S後の勝鞍 紅梅S ターコイズS 洛陽S 阪神牝馬S(GⅡ)
2010年 ホエールキャプチャ 通算30戦7勝
⇒芙蓉S後の勝鞍 クイーンC(GⅢ)ローズS(GⅡ)ヴィクトリアマイル(GⅠ)
府中牝馬S(GⅡ)東京新聞杯(GⅢ)
2009年 ニシノメイゲツ   通算38戦5勝
⇒芙蓉S後の勝鞍 鹿野山特別 阿武隈ステークス 障害未勝利
2008年 ダイワプリベール  通算20戦3勝
⇒芙蓉S後の勝鞍 1000万下
2007年 フォーチュンワード 通算16戦3勝
⇒芙蓉S後の勝鞍 相模湖特別
(2013年までは中山競馬場芝1600m、2014年は新潟競馬場芝1800m、2015年以降中山競馬場芝2000mで実施。)

データ的には不利と考えられる、芙蓉ステークスからのステップを克服して、成長を見せられるレースができるかが大きな鍵となる。

条件② 田辺裕信騎手

田辺裕信騎手は今年中山競馬場で並み居るジョッキーを抑えてリーディングトップにたっている。

騎手別集計 中山競馬場リーディングTOP10 2017年

騎手着別度数勝率複勝率
田辺裕信45- 36- 22-162/26517.0%38.9%
戸崎圭太41- 48- 32-172/29314.0%41.3%
内田博幸30- 21- 27-216/29410.2%26.5%
大野拓弥19- 19- 26-196/2607.3%24.6%
北村宏司17- 26- 17-183/2437.0%24.7%
柴田大知17- 21- 17-182/2377.2%23.2%
横山典弘17- 11- 12- 86/12613.5%31.7%
松岡正海16- 15- 22-184/2376.8%22.4%
津村明秀16- 7- 10-140/1739.2%19.1%
石橋脩15- 8- 12-107/14210.6%24.6%

集計期間:2017. 1. 5 ~ 2017.12.17

中山競馬場を手の内に入れている田辺騎手が普段通りのパフォーマンを発揮できれば、十分にチャンスがありそうだ。

条件③ ルーラーシップ産駒

ルーラーシップ産駒のクラシックホースと言えば、今年2017年の菊花賞馬キセキが思い当たる。

昨年初年度産駒がデビューし、昨年・今年と2歳リーディングサイアーで共に5位につけてはいるが、実はキセキの菊花賞以外に重賞勝利自体がない。

2017年牡馬クラシック皆勤のダンビュライトも皐月賞3着、日本ダービー6着、菊花賞5着と勝ち切れずに、12月24日に行われた準オープンサンタクロースステークスでようやく勝ち上がった。

牝馬では、先日リリーノーブルが阪神ジュベナイルフィリーズで2着に入ったが、全体的には勝ち味が遅い印象だ。

サンリヴァルはこれまでのルーラーシップ産駒のイメージやデータを跳ね除けることができるかどうかが2頭目の重賞ウィナーになるかどうかの鍵を握っている。

まとめ

ここまでサンリヴァルの好走の鍵を探ったが、無敗馬とは言え、ルーカス、ジャンダルム、タイムフライヤーなどと比べると勝利へのハードルは高そうだ。

しかし、中山競馬場芝2000mの経験値は必ずプラスに働き、また、関西馬であるサンリヴァルにとって輸送をすでに経験していることも強みであり、展開一つで見せ場を作ることは十分可能だ。

来年に向けてもどんなレースを見せてくれるのか、注目してゲートが開くのを待ちたい。

おすすめの記事