2019年3月10日、阪神競馬場でフィリーズレビュー(GⅡ/芝1400m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるアウィルアウェイ、レッドアネモス、ホウオウカトリーヌ、プールヴィル、キュールエサクラらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
なお、特に明記していない場合は過去10年のデータを対象とする。
目次
フィリーズレビューの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気が勝ったのは2回、2着3回で3着0回と、信頼度は平均レベルか。
上位人気は比較的安定しているが、6番人気や8番人気といった伏兵の一発も見られ、多少視野を広げておきたいところだ。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 末脚に賭ける戦略は正解
阪神の内回り1400メートルは直線が短いので、本当は後ろが不利なのだが、フィリーズレビューでは末脚一発で来れてしまう。
脚質・後方 ( 5- 1- 3-46)
勝率 9.1% │ 複勝率 16.4%
データ的には見劣りするが、5勝している事実に目を向けてほしい。先行馬4勝を上回っており、後方馬も末脚さえあればいくらでも差し切れる。
上がり3F 1位 ( 3- 2- 2-5)
勝率 25.0% │ 複勝率 58.3%
前で粘るにしても二の矢がないと、後ろから一気に差されてしまう。末脚に賭ける馬を侮ってはいけない。
予想参考データ② 3か月以上の休み明けは苦戦傾向
阪神ジュベナイルフィリーズ組はここでも強いのはデータが証明し、着順やタイム差も不問なので、あとは馬体重など状態次第だろう。
問題はそれ以上休んでいた馬である。去年はアンヴァルやアマルフィコーストが3か月以上の休み明けで臨んだが、人気を裏切ることになった。
せめて3か月程度の休み明けにとどめておきたい。牝馬は格より勢い、この距離の競馬だと格より勢いが強そうだ。
ちなみに頭数的に案外健闘しているのが前走中山だった馬で、それなりに馬を出しながら見劣りするのが前走東京だった馬。
前走東京だった馬は全て前開催の東京で使っており、去年の東京以来の馬は3着以内に来ていないので注意だ。
予想参考データ③ 距離延長は全消し?
1400メートルのレースは時にスプリンターが強いことがあり、阪急杯や阪神カップを見てもその傾向があることはよくわかる。
ところが、フィリーズレビューに関して言えばそれが通用せず、距離延長組が大苦戦していることが分かる。
前走1200 ( 0- 0- 0-26)
勝率 0.0% │ 複勝率 0.0%
200メートルぐらい何とかなるだろうと思いがちだが、ここまでハッキリしたデータがあるとなかなか狙いにくい。
1200メートルのレースばかり使ってきたような馬が人気になっている時は、細心の注意が必要と言えそうだ。
2019年の危険な人気馬は?
アウィルアウェイは人気に支持される見込みだが、4か月の休み明けがネックだ。前走はドスローだったからこそ2着に食い込めたとも言える。フィリーズレビューの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、レッドアネモスは1つ目の消しデータに合致している。上がりの脚があるわけではなく、一線級と比較するとやや心許ない部分がある。割引でいいだろう。
反対にキュールエサクラは危険なデータに一つも当てはまらない。前目で競馬をし、上がり最速のタイムで勝てており、このレースにピッタリな勝ち方である。多頭数でも問題なし、前走はきっちり差をつけて勝っている。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、キュールエサクラと言えそうだ。