2020年12月13日、中山競馬場でカペラステークス(GⅢ/ダート1200m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるジャスティン、ダンシングプリンス、レッドルゼル、シュウジ、サブノジュニアらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年のデータを参考にする。
目次
カペラステークスの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は1勝、2着はなし、3着は1回。何かと人気が割れやすく、2倍台でも2頭しかおらずすべて着外だ。
それでも人気上位馬が絡みやすく、人気馬が裏切りやすいわけではない。ただ、伏兵馬も来やすいのでこのあたりが注意か。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 後方からの追い込みに注意
過去10年を見ると、時折逃げ残りもあるが、それ以上に後方にいた馬が直線だけで一気に交わしていくケースが見受けられる。逃げが速く、前がつぶれることがそうさせるのだろう。
だから、前残りで決着するケースは過去10年ほとんどなく、逃げ馬と中団やや後ろ、もしくは後方にいた馬が差してくる。
今年は層的にそんなに手厚くなく、地方馬でJBCスプリントを制したサブノジュニアでも十分チャンスな展開になっている。そして、行きたい馬がそれなりにいる。後ろから突っ込んでくる馬に注意したい。
予想参考データ② 同距離組は危険
距離別成績を見ると、前走1200メートルだった馬は過去10年で88頭もいるわけだが、わずか2勝、複勝率もよろしくない。
この中で好走馬をピックアップすると、前走京都の1200メートルで勝ち負けだった馬が浮上する。オータムリーフステークス組であれば狙えるか。
前走1200メートルだった馬が非常に多いが、大井開催のJBCスプリントの場合はあまり直結しない。しかも惜敗だった馬が来やすく、1秒近く負けたような馬が巻き返す傾向にはない。これがどうか。
予想参考データ③ 人気馬たちの前走レベル
大井開催のJBCスプリント、過去5回を見る限りではそれなりに優秀だった。しかし、ジャスティンの負けはいただけず、しかも斤量1キロ増ではどうか。サブノジュニアの59キロも引っかかる。
ダンシングプリンスのタイムは同時期同条件のレースの中ではいい。ただ1年を通すと1分9秒台で勝っているジャスティンがおり、タイム的にはこの下に入る。レッドルゼルに関しては重馬場を加味しても十分なタイムだ。ただ室町ステークス組はカペラステークスに直結しにくい。
シュウジは7か月半の休み明けだが、天王山ステークスで59キロを背負って2着。今年に入り中山ダート1200は4回目だが、59キロを背負わされたレースを2回経験しながら負け幅を最小限にしてきた。今回は57キロ、休み明けを乗り越えられるかにかかっている。
2020年の危険な人気馬は?
ジャスティンは人気になる見込みだが、58キロを背負わされるのがどうか。大井の重賞はいずれも56キロ。前走から1キロ増だが、前走は少し負けすぎていて、ここで復活というのはどうか。カペラステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、サブノジュニアは2つ目の消しデータに合致している。大井の生え抜き、正真正銘の地方馬がJBCスプリントを勝つのは素晴らしいが、さすがに中央の舞台で59キロでは厳しい。
反対にシュウジは危険なデータに一つも当てはまらない。人気馬全体に危険要素があって、言ってしまえば消去法だが、休み明けを考えず、57キロになったことや中山で堅実な走りを見せることを評価したい。津村明秀騎手はテン乗りだが、意外とテン乗りが上手で一発があってもおかしくない。人気馬の中で最も不安要素が少ないのは、シュウジと言えそうだ。