またしても恵まれなかった……。
7月5日に中京競馬場で行われたCBC賞(GIII/芝1200m)に出走したベルルミエール(牝4)は直線で早めに先頭に立ったがウリウリやダンスディレクターらにかわされ、4着となった。
一見すると軽ハンデの人気薄が人気以上に走ったように見える。しかし、ベルルミエールのキャリアを振り返ってみると今回の激走が決してフロックではなかったことが分かる。
今回は“悲運の名馬”といえる彼女のキャリアを振り返り、飛躍の可能性を探っていこう。
展開に恵まれなかったCBC賞
まずCBC賞の4着は明らかに「負けて強し」ということができる。
スタートで後手を踏んだベルルミエールだったが、先行勢を捉える勢いで前につけて4コーナーを7番手で回った。しかし、結果的にこの積極策がアダとなってしまった。
レースラップ
11.9-10.4-11.1-11.2-12.3-12.2
この日の馬場状態は「重」。重馬場にしてはかなりのハイペースとなり、先行勢に厳しい展開となった。実際、レースラップはほとんど減速ラップで推移している。
また、上位に来た馬たちの4コーナーにおける通過順を見てみると……
1着 ウリウリ 4角12番手
2着 ダンスディレクター 4角9番手
3着 サドンストーム 4角12番手
4着 ベルルミエール 4角7番手
5着 セイカプリコーン 4角16番手
6着 タガノブルグ 4角16番手
ご覧のとおり、ほとんどの馬が4角10番手以下という完全な差し競馬となったのだ。早めに動いていったベルルミエールが最後に捕まってしまったのは仕方のないことだといえる。
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