2021年4月17日、阪神競馬場でアーリントンカップ(GⅢ/芝1600m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるホウオウアマゾン、ピクシーナイト、ジャスティンカフェ、ジュリオ、ショウリュウレーヴらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年のデータを参考にしていく。
目次
アーリントンカップの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は5勝、2着、3着はともになし。飛ぶ飛ばないがはっきりと分かれているが、1倍台は全勝なので、確固たる人気なら話は別といったところか。
人気薄の馬が飛び込んできやすいのもこのレースの傾向で、まとまった穴をつかまえることもできそうだ。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① ここ3年の傾向
2018年からNHKマイルカップのトライアルとなり、3着以内に優先出走権が与えられるようになり、時期も変わって傾向は変わったようで、実際さほど変わっていない。
同条件の朝日杯で結果を出した馬はここでもきっちり結果を残す。1勝クラス組も1番人気1着で勝てる馬が強い。前走の結果がそのままアーリントンカップでも反映されるイメージでよさそうだ。
ホウオウアマゾンは朝日杯でいささか負けすぎ。デイリー杯での好タイムがあるだけに前走の扱いは難しいが、勝ち馬グレナディアガーズはファルコンステークスで負けており、どうか。
予想参考データ② 穴馬からわかること
結果を出した穴馬を調べていくとおおよその傾向などがわかってくるものだ。ここでは2019年、人気馬総崩れだった年に3着以内に入った馬からその傾向を探る。
先週の阪神牝馬ステークスで6着だったイベリスは実はアーリントンカップを勝っている。スピードを活かし逃げを打って残すという流れは今も昔も変わっていない。2着はカテドラルだったが、こちらはマイル路線に切り替えて、それまでの先行から追い込みに切り替えて良績を出した。3着のトオヤリトセイトは、それまで1400を使い、アーリントンカップで後方待機、追い込みがハマって3着だった。この3頭、いずれもマイルが主戦場ではない。これは1つのヒントになりそうだ。
1400が主戦だったことを考えるとショウリュウレーヴは面白そう。母ショウリュウムーンはあのアパパネを倒してチューリップ賞を制しており、距離が合わないことはない。
予想参考データ③ それぞれの馬の前走レベル
ホウオウアマゾンの前走は朝日杯だったが、モントライゼの暴走逃げで結果的にマイペース逃げとなったグレナディアガーズに流れが向き、タイムもよかった。バスラットレオンがニュージーランドトロフィーを制しているが、そこからも遅れており、ホウオウアマゾンの負けの理由がつかみにくい。
ピクシーナイトの前走はシンザン記念だったが、ペースはそれなりに流れに見えるが、ピクシーナイトは自分のペースで逃げたこともあって、2番手以下に競馬をさせなかった。重賞を勝っても斤量が増えないのがトライアルのいいところである。
ジャスティンカフェの前走はアルメリア賞だったが、7頭立てでドスローで流れながら32秒5の末脚を見せている。賞金を重ねるのならここで重ねたいが、経験不足がどうなるか。
3歳1勝クラスでジュリオやショウリュウレーヴは勝っている。この中でマイルにも対応しそうなのがジュリオで、前走はそれなりに強いところを見せた。ショウリュウレーヴはしっかりと捌いて勝っている。ショウリュウレーヴの場合、外枠がどうかだが、十分チャンスはある。
2021年の危険な人気馬は?
ホウオウアマゾンは人気になる見込みだが、前走の朝日杯が案外。前々走に比べればスムーズに競馬ができている感じではない。血統的にチャンスはあるにして、朝日杯の結果を重視したい。アーリントンカップの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、ジャスティンカフェは3つ目の消しデータに合致している。前走のようにドスローからの末脚勝負になるかどうかが微妙。
反対にピクシーナイトは危険なデータに一つも当てはまらない。前走の逃げ切り勝ちは大きく、非凡な才能を見せていた。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、ピクシーナイトと言えそうだ。