有馬記念2018の予想オッズ・人気と出走予定馬は?平成最後のJRAグランプリ展望

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2018年12月23日、中山競馬場で有馬記念(GⅠ/芝2500m)が行われる。レイデオロ、キセキ、オジュウチョウサン、シュヴァルグラン、サトノダイヤモンドらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

競馬TIMES編集部では一週間をかけて当重賞を徹底的に検証していく。血統考察やデータ分析、有力馬の強調材料と不安要素の検証など、多角的な視点から当レースの見どころや注目点を解き明かしていく予定だ。

出走馬のおさらい、予想オッズの展望を振り返っていこう。


目次

日程・概要

5回中山8日目 3歳上 サラ3歳上オープン
芝2500m (右)
本賞金:30000、12000、7500、4500、3000万円

出走予定馬・登録馬

一週前展望では通常の展望をお送りしたが、当週の展望は視点を変えて各馬のローテーション(前走)にスポットを当ててレース別に分析をしていくことにしたい。前走別に出走予定馬を検討していく。

ジャパンカップ

2着 キセキ
4着 シュヴァルグラン
5着 ミッキースワロー
6着 サトノダイヤモンド
14着 サウンズオブアース

出走予定馬の中で一番多いのは前走ジャパンカップ組である。勝ったアーモンドアイが異次元のタイム(2.20.6)で勝ったものの、紛れもなくそのレコードを演出したのは緩みのまったくないハイペースなのに後傾ラップを逃げて2着に粘ったキセキだろう。

キセキの走破時計も2.20.9と従来のレコードを遥かに更新しているように、結果的に時計の出やすい馬場だったのは間違いないが、真っ向勝負でアドバンテージなしの逃げで最後まで走りきったのは地力のなせること。問題は前々走の天皇賞での激走も含めた疲労と、コース形態的にどこかで息が入る中山の2500mがどうかという点だけだろう。

4着のシュヴァルグランは昨年同様のパフォーマンスを見せたが、高速時計勝負だと年齢的に分が悪くなっているのも事実。中山代わりは必ずしもプラスとは思えないが、時計が落ち着くのは歓迎。昨年の有馬記念では不利がありながらスワーヴリチャードを競り落としての3着を確保しており、極端に位置取りが悪くならなければチャンスはありそう。

5着ミッキースワローは最後方からの競馬で上がり最速を記録しての5着。上位からは離されているが、そもそもあの位置取りではどんな上がりを使っても前を捉えるのは難しい。この馬も中山代わりは何とも言えないが、これがこの秋2戦目という意味ではローテーション的な余裕は他馬より見込める。

6着サトノダイヤモンドは末脚にかける競馬にかけたが最後は逆に脚が止まってしまった印象。全盛期ほど末脚の持続力が無くなってきており、今なら中山のほうが向くはず。スムーズに押し上げて一瞬の脚を活かしたい。

14着サウンズオブアースは流石に往年の力はない。馬場が渋れば良いが、現時点で週末がそうなることはなさそうなだけに……

天皇賞秋

1着 レイデオロ
5着 ミッキーロケット
6着 サクラアンプルール

キセキが作った緩みのないペースを余裕を持った追走からレイデオロが差し切り。1.56.8の勝ち時計は優秀で、馬場差や斤量を考えるとジャパンカップでも十分に勝ち負けになっていただろう。

レイデオロの場合はこのレースのパフォーマンスはもとより、何よりジャパンカップの異次元高速決着をパスしたのが悪くない材料だろう。もともとそれほど使い込まないタイプで、この天皇賞秋から間隔をとって有馬記念というローテーションはこの馬のいつものパターンに当てはまる。問題は中山代わり。デビュー以来一番着を落としたのは中山で行われた皐月賞(5着)で、今秋初戦のオールカマー(中山)も天皇賞秋のパフォーマンスを考えれば勝ったとはいえ微妙だった印象。逆に言えば、そこさえこなせばローテーション的にも地力的にもナンバーワンなのはこの馬。名手ルメールがどう導くか。

5着ミッキーロケットは距離不足、宝塚記念以来のぶっつけという微妙な条件ながらもこの馬の実力はしっかりと発揮できた印象。中山代わりと距離延長は望むところで、短期免許のマーフィー騎手机上でワンパンチあれば再度グランプリで勝ち負けするだけの資質はある。

6着サクラアンプルールも後方からの競馬でしっかり脚を伸ばしており、中山の2500mに変わるのも悪くない材料。この馬を含め、天皇賞組がローテーション的な意味では優位に立っているような印象を受ける。

エリザベス女王杯

3着 モズカッチャン
9着 スマートレイアー

3着モズカッチャンは昨年の同レースを勝っているが、今年は勝ち馬リスグラシューに0.5秒差をつけられての3着。レースぶりにこれといって悪いところがなかっただけに、広いコースにおいては牝馬のトップクラス(同世代のディアドラ・リスグラシューあたり)とは少し差があるのかもしれない。

9着スマートレイアーは後方から伸びてはいるが全盛期ほどのキレがなくなった印象。一変するなら前に行くしかなさそうだが、流石に今回のメンバーではどうか。

菊花賞

4着 ブラストワンピース

3歳馬ブラストワンピースはダービーに続いての4着。ダービーで包まれて全力を出せなかった反省からか、池添騎手が安全策で外を回ったものの、タイトに立ち回って空いた馬群に突っ込んだフィエールマン(1着・ルメール)やユーキャンスマイル(3着・武豊)の後塵を拝してしまった。

能力だけなら毎日杯や古馬相手に衝撃の大外一気を決めた新潟記念のパフォーマンスからも世代トップなのは間違いない。正直、池添騎手はもう後がない状況にあり、ここは勝負に行くだろう。菊花賞から有馬記念というローテーションは実績があり、臨戦過程的には全く問題がない。

その他

クリンチャーは凱旋門賞17着からこのレースが日本に戻っての初レース。馬場が合わなかったにしろかなりの大敗であり、精神的なダメージがなければ良いが……といった感。

リッジマンとパフォーマプロミスはそれぞれステイヤーズS、アルゼンチン共和国杯を勝っての参戦になる。あまりこのレースに直結しないローテーションであり、どちらのレースもGⅡとはいえレベルや時計面にそれほど惹かれる材料はないのが正直なところか。

最後は話題のオジュウチョウサン。前走は1000万下の南武特別。勝ちタイム2.25.0はクラスなりといったところだが、直線は全く止まる感じがなかったようにスタミナは間違いない。少しでも距離が伸びるのも歓迎だ。解釈によっては中山で一番走って結果(J・GⅠではあるが)を出しているのはこの馬。平成最後の有馬記念に、平成を代表する天才がまたしてもドラマを生み出すか。

登録馬は以下の通り。

オジュウチョウサン 牡7 武豊騎手 和田郎厩舎
キセキ 牡4 川田騎手 中竹厩舎
クリンチャー 牡4 福永騎手 宮本厩舎
サウンズオブアース 牡7 藤岡佑騎手 藤岡厩舎
サクラアンプルール 牡7 田辺騎手 金成厩舎
サトノダイヤモンド 牡5 アヴドゥラ騎手 池江厩舎
シュヴァルグラン 牡6 ボウマン騎手 友道厩舎
スマートレイアー 牝8 ○○騎手 大久保厩舎
ハッピーグリン 牡3 ○○騎手 田中淳厩舎
パフォーマプロミス 牡6 Cデムーロ騎手 藤原英厩舎
ブラストワンピース 牡3 池添騎手 大竹厩舎
プラチナムバレット 牡4 ○○騎手 河内厩舎
ベイビーステップ 牡4 ○○騎手 菊川厩舎
マカヒキ 牡5 岩田騎手 友道厩舎
ミッキースワロー 牡4 横山典騎手 菊沢厩舎
ミッキーロケット 牡5 マーフィー騎手 音無厩舎
モズカッチャン 牝4 Mデムーロ騎手 鮫島厩舎
リッジマン 牡5 蛯名騎手 庄野厩舎
レイデオロ 牡4 ルメール騎手 藤沢和厩舎

想定・予想オッズ

4番人気 オジュウチョウサン 10.4倍
2番人気 キセキ 3.4倍
12番人気 クリンチャー 55.4倍
18番人気 サウンズオブアース 686.5倍
13番人気 サクラアンプルール 76.1倍
7番人気 サトノダイヤモンド 16.6倍
6番人気 シュヴァルグラン 13.8倍
16番人気 スマートレイアー 507.4倍
15番人気 ハッピーグリン 299.1倍
10番人気 パフォーマプロミス 32.4倍
3番人気 ブラストワンピース 9倍
17番人気 プラチナムバレット 614.2倍
19番人気 ベイビーステップ 1945.5倍
11番人気 マカヒキ 46.5倍
9番人気 ミッキースワロー 25.9倍
8番人気 ミッキーロケット 16.7倍
5番人気 モズカッチャン 12.9倍
14番人気 リッジマン 233.3倍
1番人気 レイデオロ 1.9倍

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