2018年4月28日、東京競馬場で青葉賞(GⅡ/芝2400m)が行われる。オブセッション、サトノソルタス、スーパーフェザー、ダノンマジェスティ、ゴーフォザサミット、カフジバンガードらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
牡馬クラシックレースの頂点とも言えるGⅠ・日本ダービーに向けて長きにわたって、この時期に日本ダービーと同じ競馬場・距離で行われている重要なステップレースが青葉賞だ(はじめはOPEN特別、GⅢとなったのは1994年、GⅡとなったのは2001年から)。ただし、日本ダービーで好走できる馬は青葉賞では1着か2着馬に限られる傾向にある。
しかも、GⅠ・皐月賞出走馬が日本ダービーで好走することが圧倒的に多く、青葉賞をステップにダービー馬となった馬は過去10年で1頭もおらず、27頭が挑戦して2着2回3着3回という結果となっている。
配当傾向を過去10年で見てみると、2016年を除き三連単はすべて万馬券となっているが、単勝配当は2010年を除いて10倍以内となっていて上位人気の馬が優勝していることがわかる(単勝1番人気が4勝、2番人気2勝、3番人気3勝)。2018年はどのような決着となるのか。
開催に際し、競馬TIMES編集部では予想の参考になりそうなデータをいくつかピックアップして紹介する。人気、血統、枠順、ローテーションなど、予想のポイントになりそうなデータとは?
対象データ:2008年~2017年に行われた青葉賞
目次
ポイント1 極端な人気薄は消し!
クラシックの頂点GⅠ・日本ダービーに向けて、皐月賞組が有力視される中で挑戦者を決める意味合いの強いレースである青葉賞。やはり、前評判も高く実力を発揮した馬が掲示板を確保することが多く、極端な人気薄を検討の対象とすることは得策と言えない。
人気 | 着別度数 |
---|---|
11-18人気 | 0- 0- 1- 65/ 66 |
人気 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
11-18人気 | 0.0% | 1.5% | 0 | 24 |
過去10年の結果から見ても、直近5年では馬券圏内に入ってきた馬はおらず、2012年に単勝13番人気で3着に入ったステラウインドが最後となっていて基本的には消しと判定していいだろう。
※以降、10番人気以内を対象に集計
ポイント2 父・ロイヤルチャージャー系以外は消し!
血統からポイントを探すと父・ロイヤルチャージャー系のみが活躍しているといっても過言ではない。ディープインパクトやステイゴールド、オルフェーヴルに代表されるように現在の日本種牡馬界の王道とも言えるロイヤルチャージャー系の成績は、クラシックで活躍するようなマイルから中距離で特に目立っていて青葉賞は絶好の舞台と言える。
父系統 | 着別度数 |
---|---|
ロイヤルチャージャー系以外 | 1- 3- 1-26/ 31 |
父系統 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
ロイヤルチャージャー系以外 | 3.2% | 16.1% | 13 | 62 |
昨年こそ2着のベストアプローチがニアークティック系、3着アドマイヤウイナーがネイティブダンサー系と珍しく2頭がロイヤルチャージャー系以外となったが、2016年は1着から3着まですべてロイヤルチャージャー系となっている。
ポイント3 レース間隔4-9週以外は消し!
最近は、重賞クラスになってくると連闘や中1週のようにレース間隔を詰める調整法で出走してくるケース自体が以前に比べれば少なくなり、調整を万全に進めてきた馬が結果を残せる傾向にあるが、クラシックへ向けてはその傾向は更に強くなる。また、逆に休み明け初戦でも青葉賞での好走は難しいことをデータは示している。
レース間隔 | 着別度数 |
---|---|
4-9週以外 | 0- 0- 3-16/19 |
レース間隔 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
4-9週以外 | 0.0% | 15.8% | 0 | 38 |
3着であれば何とか食い込めることもあり、2016年に単勝1番人気で3着に敗れたレーヴァテインが最後となっている。
ポイント4 前走3番人気以下は消し!
勝ち抜き戦の様相が強いクラシック戦線では前走でも前評判が高く上位人気に支持されていた馬が、青葉賞でも活躍できている。
前走人気 | 着別度数 |
---|---|
3番人気以下 | 1- 4- 1-47/53 |
前走人気 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
3番人気以下 | 1.9% | 11.3% | 27 | 46 |
2着が4回あるように数字上は前走単勝3番人気以下でも馬券圏内に入っている馬も多いが、絞りきれない部分も多く基本的には消しと判断していいだろう。
ポイント5 前走上がり3F4位以下は消し!
芝2400m戦と比較的長距離のレースだと近年ではスローペースでレースが進むこともあって上がり勝負になることも多く、青葉賞では前走で最後の600m/上がり3Fが3位以内だった馬が確実に活躍できる傾向にある。
前走上がり3F | 着別度数 |
---|---|
4位以下 | 2- 2- 1-26/31 |
前走上がり3F | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
4位以下 | 6.5% | 16.1% | 65 | 74 |
3着以内に5頭が入っていて2008年のアドマイヤコマンドと2011年のウインバリアシオンは勝利を飾っているものの直近3年では1頭も該当馬がいない。
ポイント6 前走平場戦は消し!
最後に前走の出走レースの視点から見た場合、能力のある馬は平場戦ではなく特別戦で能力に加えて実力もつけた上で青葉賞に出走した馬が活躍できていることがわかる。
前走レース | 着別度数 |
---|---|
平場戦 | 0- 2- 2-11/15 |
前走レース | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
平場戦 | 0.0% | 26.7% | 0 | 75 |
平場戦から3着以内に入った4頭はすべて前走500万下の条件戦に出走しており、新馬戦や未勝利戦からの挑戦では更に青葉賞で活躍することへのハードルが高くなる。
まとめ 消しデータを取り除くと?
では、ここまで挙げてきた消しデータを取り除くと、どのような成績になるのだろうか?
着別度数 |
---|
7- 4- 3- 5/19 |
勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|
36.8% | 73.7% | 472 | 217 |
なんと、好走率は7割超、回収率も340%超を弾き出し極めて優秀な成績となった。
今年はこのデータに該当する馬を軸に添えてみても、いいかもしれない。