2021年1月16日、中京競馬場で愛知杯(GⅢ/芝2000m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるセンテリュオ、マジックキャッスル、レッドアステル、シゲルピンクダイヤ、サトノダムゼルらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
馬場改修後に開催され、そのうち小倉開催だった時期を除いたデータを参考にしていく。
目次
愛知杯の人気馬成績
中京開催だった過去7回のデータを見ると、1番人気は2勝、2着は1回、3着も1回。手も足も出ない大波乱から、ヒモ荒れまで満載で、1番人気の信頼度は低い。
人気薄の馬が飛び込んできやすいが、軽ハンデの馬も飛び込んできやすいので、そこのところに注目したい。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① エリザベス女王杯組の取捨選択
現状では条件戦組かエリザベス女王杯組かの2パターンなので、ここではエリザベス女王杯組の取捨選択をしていきたい。
エリザベス女王杯組はいずれも1秒以内の負けに収まっていた馬ばかり。また掲示板までに入っていた馬も多く、これは前走がエリザベス女王杯以外の重賞だった馬にも当てはまる。
センテリュオはエリザベス女王杯5着でコンマ5秒差と十分狙える。今年はオッズが割れているようだが、これならば旨味はある。
予想参考データ② 前走条件戦組の取捨選択
牝馬は格より勢いとよく言われるが、愛知杯の二大勢力はエリザベス女王杯組と条件戦組でやはり勢いが欲しいところだ。
傾向としては前走3番人気までで1着というのが狙い目で、距離や場所などはあまり関係ない。
レッドアステルは1番人気1着、他はあんまり考えなくていい。条件戦組で狙えるのはレッドアステルだけと考えてもいい。
予想参考データ③ それぞれの馬の前走レベル
センテリュオが出走したエリザベス女王杯だが、タイムは素晴らしかった。日経新春杯の方がチャンスがあったかもしれず、小倉で行われた愛知杯で人気を裏切ったのが少し嫌だが。マジックキャッスルの前走は秋華賞で、こちらの勝ちタイムは微妙だった。今回初の古馬との戦いで休み明け、54キロの斤量がまた絶妙すぎて悩ませる。
レッドアステルの前走は条件戦の甲斐路ステークスだが、こちらは平均的。大敗を喫したのは桜花賞だけ、遠征自体得意ではないので、それがどう出るか。
シゲルピンクダイヤの前走は中日新聞杯だが、こちらは位置取りの差。復活というにはまだ足りない部分もある。ただ和田竜二騎手との方が間違いなく手が合っており、勝ち負けはあり得る。サトノダムゼルの前走はディセンバーステークスだが、勝ちタイムははっきり言って遅い。逃げ馬にやられた感じで、前残りの恩恵を受けた形。ちょっと危険か。
2021年の危険な人気馬は?
マジックキャッスルは人気になる見込みだが、世代の評価が定まらず、3冠牝馬が出た時は常に肉薄するぐらいが必要で、そこまでには至っていない。まだ実力を測りかねている部分があり、狙いにくさがある。愛知杯の好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、サトノダムゼルは3つ目の消しデータに合致している。斤量1キロ減は魅力だが、鉄砲がきく馬なので叩き2戦目がどうか。そんなに前走がすごかったわけではないので、ブービートラップの可能性すらある。
反対にシゲルピンクダイヤは危険なデータに一つも当てはまらない。前走が健闘を見せただけでなく、左回りでの可能性を感じさせた。この距離の方がむしろシゲルピンクダイヤにとってはよさそう。現状ムラを感じさせ、マークされにくいのもプラスに働く可能性がある。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、シゲルピンクダイヤと言えそうだ。