5月23日に東京競馬場で行われたオープン特別・モンゴル大統領賞(OP/芝1800m)は、サトノアラジン(牡4)が1番人気に応える豪快な差し切り勝ちを収めた。2歳時から多大な期待を背負ってきた馬が、ついに本格化の時を迎えたか。
サトノアラジンの血統背景や将来性はどんなものなのだろうか? 徹底分析を行っていこう。
血統評価は?
サトノアラジンは父ディープインパクト、母マジックストーム、その父ストームキャットという血統。昨年のエリザベス女王杯を制し、今年の大阪杯でキズナに土をつけたラキシスの全弟に当たる。
父ディープインパクト、母父ストームキャットは13年の桜花賞馬アユサン、同年のダービー馬キズナ、今年の皐月賞で2着となったリアルスティールなどと同配合で、強力なニックスといっていい。
全姉のラキシスが、フローラステークスで11着に終わり、秋華賞に間に合わなかったように、どちらかといえば遅咲きの血統だ。サトノアラジンも東京スポーツ杯2歳ステークスで1番人気になるなど、早くから期待されていたものの、春のクラシックには出走が叶わなかった。
しかし、菊花賞では直線で前をカットされる不利を受けながらも6着と、徐々に実力を発揮し始めていた。その後はかかる気性も考慮され、距離を短縮して準オープン、オープン特別と連勝。今後もマイルから2000mでの活躍が期待できそうだ。ただし、難しい気性のため、ハイペースのマイル戦のあとの距離延長となった場合などは注意したい。
次走が試金石に
次走に予定されているエプソムカップでは、同じ父ディープインパクト×母父ストームキャットのエイシンヒカリとの対決が注目される。
エイシンヒカリの緩めない逃げならば、この馬にとっては追走しやすくなる可能性が高く、長い直線で末脚をフルに発揮できそうだ。全姉ラキシスのように、4歳を大きな飛躍の1年と出来るか。まずはここが試金石となる。
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