2020年12月6日、中京競馬場でチャンピオンズカップ(GⅠ/ダート1800m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるクリソリベル、カフェファラオ、チュウワウィザード、ゴールドドリーム、クリンチャーらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
中京開催になった2014年からのデータを参考にする。
目次
チャンピオンズカップの人気馬成績
過去6年のデータを見ると、1番人気は1勝、2着は3回、3着はなし。ここ4年は連対率100%で、去年のように1番人気から3番人気までの人気サイドで決まることもある。
去年を除けば穴馬が飛び込んでくることが多く、一筋縄ではいかない。ただし、今年は1番人気の馬がことごとくGⅠで勝っており、それがどんな影響を与えるか。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 前走地方組の取捨選択
2014年からの開催で必ず1頭以上入ってくるのが前走地方組。JBC3競走、日本テレビ盃、マイルチャンピオンシップ南部杯の組が結構走る。
傾向を見ると、1番人気支持されたか、1着か、このパターンが目立つ。それ以外だと掲示板に入り、コンマ3秒負けまで。これでおおよそカバーできる。
チュウワウィザードは3着ながら1秒近い大敗、ゴールドドリームは日本レコードについていけず。7歳馬はあまり走らないだけに、ゴールドドリームの取り扱いが重要になる。
予想参考データ② 前走中央組の取捨選択
前走が中央だった組はみやこステークスか武蔵野ステークス、エルムステークスの3つの重賞に限られる。傾向も3人気以内、もしくは1着、どちらも該当しない場合はコンマ1秒の負けまで。
今年は中京開催のシリウスステークスで1番人気1着だったカフェファラオ、阪神開催の都ステークスで1番人気1着だったクリンチャー。イレギュラーなのがどうか。
タイムフライヤー、モズアスコットなど該当馬は結構いるが、ここ6年で1頭しか前走中央組は絡まない。その狭き門にどの馬が入れるのか、チェックしないといけない。
予想参考データ③ それぞれの馬の前走レベル
クリソリベルはJBCクラシックを快勝したが、タイム的には優秀でこれより速かったのはスマートファルコンぐらい。不安な点を挙げるとすれば1か月ぐらいしか間隔がなかったこと。これまでは2か月が最も短いスパンだった。チュウワウィザードも十分勝ち負けだが、叩き2走目がさほど。
マイルチャンピオンシップ南部杯は日本レコードが飛び出すなど非の打ち所がない。しかし、反動は十分に考えられる。2走目の方が走るゴールドドリームだが、ゴールドドリームのタイムも非常に優秀なだけに反動の可能性はある。
武蔵野ステークスはまずまずのタイム、他の重賞もそれなりのタイムであった。いかんせんイレギュラーな開催だったので、本当は参考程度にしたいところだが。
2020年の危険な人気馬は?
ゴールドドリームは人気になる見込みだが、7歳馬で前走のようなレースをやると疲れが残る。ここ1年は惜しいレースこそあるが、平安ステークス3着など往年のパワーがない。サウジカップで唯一クリソリベルに先着はしたが、走るのは日本。飛んでもなんら不思議ではない。チャレンジカップの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、クリンチャーは1つ目の消しデータに合致している。相手なりには走るわけだが、いくらなんでもこの舞台では荷が重い。
反対にクリソリベルは危険なデータに一つも当てはまらない。はっきり言って外枠がいやで、嫌いたいぐらいだが、さすがに嫌うには理由が乏しい。1か月の間隔などいくらでも不安点はあるものの、どれも決め手に欠ける。国内無敗ならば、1番人気が連勝中の時流に乗るべきか。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、クリソリベルと言えそうだ。