2020年9月6日、小倉競馬場で小倉2歳ステークス(GⅢ/芝1200m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるモントライゼ、ルクシオン、メイケイエール、フリード、フォドラらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年のデータを参考にする。
目次
小倉2歳ステークスの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は3勝、2着も3回、3着はなし。3倍台が4勝だが、2倍台は未勝利。少々奇怪なデータとなっている。
単勝万馬券が飛び出すなど、基本的には荒れにくいが、やるときはやるという感じ。取捨選択は大事にしたい。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 新馬組の取捨選択
前走新馬(5- 5- 8-51)
勝率 7.2% │ 複勝率 26.1%
傾向的にフェニックス賞などオープンを使う馬も目立つが、やっぱり新馬組を無視するわけにはいかない。
ここ最近は小倉よりも阪神や中京の1200で勝った馬が結果を残している。頭数的には小倉1200の同条件で勝っていた馬だが、流れは変わったか。
上位人気の馬はいずれもクリアしているが、この数年、新馬戦で圧勝した馬はあまり走っておらず、それが非常に不気味である。
予想参考データ② 夏は牝馬だがそこまでではない
北九州記念は牝馬の独壇場だが、同じ条件の小倉2歳ステークスになると牡馬と比べてもやや成績が見劣りしている。ここ数年は牝馬が1頭絡むぐらいで、3着まで牡馬独占まである。
ここ5年で3着までに入った牝馬2頭を見ると、牝馬限定の新馬ならコンマ3秒以上というのが浮かび上がる。フェニックス賞勝利など牡馬に勝ちうる武器がほしい。
上位人気馬に牝馬が多いが、この中でやや見劣りするのがフリード。勝ちタイムこそ立派だが、これは未勝利での成績。7人気1着の逃げ切り、割引が必要か。ただ今年は牡馬が2頭しかいない。何かしら牝馬が来るのは確定している。
予想参考データ③ フェニックス賞組の取捨選択
小倉2歳ステークスの前哨戦のようなレースがフェニックス賞だ。成績的にも無視は禁物で、取捨選択をしておきたい。
分かりやすく、1番人気か1着か、この2つだけ抑えておけばいい。いずれかに該当しており、当然1番人気1着が最高だろう。
今年は九州産馬ヨカヨカの独壇場となった。セレッソフレイムは惜しい負けではあるが、水準には達していない。
2020年の危険な人気馬は?
モントライゼは人気になる見込みだが、新馬戦で負けたのがヨカヨカ。九州産馬の活躍自体快挙のように扱われることを考えると、いくら前走2秒近い圧勝でも首をかしげたくなる。小倉2歳ステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、フォドラは2つ目の消しデータに合致している。前走重賞を使った馬が好走するケースがほぼない。北海道から小倉へ、この移動は相当負担になりそうだが。
反対にメイケイエールは危険なデータに一つも当てはまらない。前走は1番枠であっさり勝っているが、コンマ8秒差は十分な勝利だ。頭数は少ないので、武豊騎手でゆったりと逃げる展開が理想的だが。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、メイケイエールと言えそうだ。