2020年3月15日、阪神競馬場でフィリーズレビュー(GⅡ/芝1400m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるアヌラーダプラ、カリオストロ、ケープコッド、ヒメノカリス、ヤマカツマーメイドらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年のデータを参考に予想を進めていく。
目次
フィリーズレビューの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気が2勝、2着が3回、3着はなし。1倍台2倍台は1頭ずつしかいなかったのが意外だが、未勝利。人気はアテにならない。
去年は同着優勝だったが、基本的に荒れやすいレースである。人気ではなく、その傾向から判断しなければならないだろう。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 距離短縮組が優勢
距離短縮組(7- 6- 5-57)
勝率 9.3% │ 複勝率 24.0%
同距離組(4- 3- 5-54)
勝率 6.1% │ 複勝率 18.2%
同じような頭数ではあるが、明らかに距離短縮組の方が強く、特にマイルから1400メートルの短縮組が強い。阪神ジュベナイルフィリーズ組がその中心だ。
同距離組もそれなりだが、こちらは色々なレースがあるので、主に距離だけがピックアップされる。ここ3年は2着以内に入った馬ばかり来ているのがポイントになる。
トレンドの傾向は同距離組、過去10年で見れば短縮組。全く走らないのが距離延長組。29頭走って3着すらないという時点で察していただきたい。
予想参考データ② 阪神ジュベナイルフィリーズ組の取捨選択
アベレージ的に無視できないのが阪神ジュベナイルフィリーズ組だが、有力どころはチューリップ賞に流れる。その中だと1秒負けがラインに。
この場合は人気を大きく上回っての1秒負けが狙い目であり、1番人気など注目を集めてからの1秒負けではない。
ヤマカツマーメイドは5着だったが、3着クラヴァシュドールからはコンマ4秒差、4着ウーマンズハートとはクビ差。3着の馬はチューリップ賞で2着、4着の馬は惨敗、この差は大きいが。
予想参考データ③ 関東馬の取捨選択
同着優勝の関係で勝ち馬は11頭いるが、そのうち9頭が関西馬。こうなると関西馬から買いたくなるが、アベレージで見れば関東馬がやや優勢である。
関東馬の取捨選択をすると、前走重賞を使って連対したり、コンマ3秒負けだったりしており、あとは前走1着という馬が馬券に絡んでいる。
ただ、ここ5回は全く関東馬が絡んでおらず、そこは警戒したい。ちなみに今年水準を見たいしているのはクリスマスローズカップを勝ったケープコッドだけだが、1200メートルのレースである。
2020年の危険な人気馬は?
アヌラーダプラは人気になる見込みだが、1番人気のフェアリーステークスがコンマ8秒負けの6着。新馬から2連勝した三浦皇成騎手に手が戻るのをどう評価するかだが、今年も不動のルメール騎手をもってしてその結果、初遠征もあってどうか。フィリーズレビューの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、ケープコッドは1つ目の消しデータに合致している。いずれも1200メートルで勝利しており、ファンタジーステークスはコンマ7秒負け。買えるデータ、買えないデータが交錯するが、1200メートルからの距離延長の壊滅的な状況には勝てない。
反対にカリオストロは危険なデータに一つも当てはまらない。阪神1400メートルは2戦2勝、前走の万両賞はコンマ8秒差つけての逃げ切り、過去8回を見ても最速タイムで、これはホンモノだろう。松山弘平騎手は重賞の勝ち鞍がすでにキャリアハイ、確変は続いていると信じたい。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、カリオストロと言えそうだ。