2018年10月21日、京都競馬場で菊花賞(GⅠ/芝3000m)が行われる。ジェネラーレウーノ、グローリーヴェイズ、ブラストワンピース、エポカドーロ、エタリオウらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
今回は菊花賞で欠かすことができない血統面について考察していく。
3000mの淀の長丁場を乗り切るために必要な血統とは? 歴代の穴馬を紐解き、血統が示す激走へのサインを導き出していこう。
目次
歴代穴馬の血統は?
まずは歴代穴馬(4番人気以下で3着以内)の血統を見ていこう。
2着│10番人気│クリンチャー│父ディープスカイ│母父ブライアンズタイム
3着│13番人気│ポポカテペトル│父ディープインパクト│母父Mr. Greeley
2着│9番人気│レインボーライン│父ステイゴールド│母父フレンチデピュティ
3着│6番人気│エアスピネル│父キングカメハメハ│母父サンデーサイレンス
1着│5番人気│キタサンブラック│父ブラックタイド│母父サクラバクシンオー
2着│4番人気│サウンズオブアース│父ネオユニヴァース│母父Dixieland Band
3着│7番人気│ゴールドアクター│父スクリーンヒーロー│母父キョウワアリシバ
2着│5番人気│サトノノブレス│父ディープインパクト│母父トニービン
2着│5番人気│スカイディグニティ│父ブライアンズタイム│母父ノーザンテースト
3着│7番人気│ユウキソルジャー│父トーセンダンス│母父オースミタイクーン
1着│7番人気│ビッグウィーク│父バゴ│母父サンデーサイレンス
3着│13番人気│ビートブラック│父ミスキャスト│母父ブライアンズタイム
1着│8番人気│スリーロールス│父ダンスインザダーク│母父ブライアンズタイム
2着│7番人気│フォゲッタブル│父ダンスインザダーク│母父トニービン
3着│6番人気│セイウンワンダー│父グラスワンダー│母父サンデーサイレンス
2着│15番人気│フローテーション│父スペシャルウィーク│母父リアルシヤダイ
3着│9番人気│ナムラクレセント│父ヤマニンセラフィム│母父サクラシヨウリ
ポイント1 ブライアンズタイム
菊花賞といえばロベルトの血を見逃すことはできない。
3000mの長丁場ではスタミナが求められる。近年はスピード化が進んでいるとはいえ、全くスタミナのない馬が3000mを走り切ることは不可能だ。よって最低限のスタミナを備えていることが菊花賞で好走するための絶対条件となる。
となるとロベルトの血はうってつけだ。
中でもブライアンズタイムは種牡馬としてマヤノトップガンやナリタブライアンを輩出した。日本の長距離GIに適した血で、いまだに菊花賞で猛威を奮っている。
昨年は10番人気のクリンチャーが2着に激走したが、母父はブライアンズタイムだった。その他にもゴールドアクター、スカイディグニティなど父か母父にロベルトの血を持つ馬の激走が目立つ。
ポイント2 ダンスインザダーク=サンデー系×ニジンスキー、リボー系
一昔前まで菊花賞といえば「ダンスインザダークの庭」だった。
兎にも角にもダンスインザダーク産駒が走っていた。2009年はダンスインザダーク産駒のスリーロールスとフォゲッタブルが人気薄ながらワンツーを決め、2012年にはダンスインザダークの全兄弟であるトーセンダンス産駒のユウキソルジャーが3着に入った。
なぜこれほどまでにダンスインザダークが走ったかというと、「スピードの血×スタミナの血」という配合だったからだと憶測される。
ダンスインザダークの父はサンデーサイレンス。これはスピードの血だ。
そして母系を見てみると、ニジンスキーやリボーといったスタミナの血で構成されていることが分かる。
近年の菊花賞はスタミナに加えてスピードも求められるため、最高にバランスの取れた血統構成だと言えるわけだ。
今でこそダンスインザダーク自体の勢いが陰ってしまって直系の馬が好走することは少なくなったが、スピードの血×スタミナの血、あるいはニジンスキーやリボーの血を持つ馬は注意が必要だろう。