春の主役へ――。
2018年3月18日、阪神競馬場で阪神大賞典(GⅡ/芝3000m)が行われる。天皇賞・春の前哨戦のい1つであり、多くの勝ち馬が本番で結果を残すことから言わずと知れた最重要ステップレースである。ここでの結果が本番に直結するといっても過言であり、本番を占う意味でも重要である。そして現在7年連続1番人気が3着内と堅いレースでもある。
今回の注目馬は昨年の菊花賞2着で前走の京都記念でレイデオロを破り初重賞制覇を果たしたクリンチャーだ。しかも今回から武豊騎手との新コンビを結成。天皇賞最多勝の武豊騎手に依頼するあたり、陣営の本気度合いが伺える。
果たしてクリンチャーは見事ここを勝利し本番の主役になることが出来るのか? 過去のデータからその可能性に迫っていこう。
目次
信頼① 年齢
過去10年のデータを見ると勝ち馬はどの年齢でも満遍なくおり、偏りは無い。年齢別の成績を見ていこう。
年齢 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
4歳 | 3- 6- 2- 16/27 | 11.1% | 33.3% | 40.7% |
5歳 | 3- 2- 4- 12/21 | 14.3% | 23.8% | 42.9% |
6歳 | 2- 1- 1- 26/30 | 6.7% | 10.0% | 13.3% |
7歳以上 | 2- 1- 3- 28/34 | 5.9% | 8.8% | 17.6% |
集計期間:2008年~2017年
勝ち馬の差はあまりないが、勝率、連対率、複勝率を数字でみると4歳、5歳が圧倒的な成績を残していることがわかる。狙いは若い馬ということだ。クリンチャーは今年4歳になったばかりであり大いに信頼出来る。
信頼② 脚質
スローペースになりやすい長距離重賞ということもあり、先行馬の成績が圧倒的に良い。脚質別の成績を見ていこう。
脚質 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
逃げ | 0- 1- 2- 7/10 | 0.0% | 10.0% | 30.0% |
先行 | 8- 5- 3- 15/31 | 25.8% | 41.9% | 51.9% |
差し | 1- 4- 4- 29/38 | 2.6% | 13.1% | 23.6% |
追込 | 1- 0- 1- 31/33 | 3.0% | 3.0% | 6.0% |
集計期間:2008年~2017年
先行馬の安定感は抜群であり、先行馬以外は買えないといってもいいほどである。追い込み馬の勝利もあるがまくってのものであり、後方待機馬が結果を残すには早めに動く以外はない。先行馬のクリンチャーは最も信頼出来るといえる。
信頼③ 所属
過去10年関東馬の勝利はない。それほどまでに関西馬が圧倒的成績を残している。過去10年の所属別成績をみていこう。
所属 | 着別度数 | 勝率 | 連対率 | 複勝率 |
---|---|---|---|---|
美浦 | 0- 1- 0- 17/18 | 0.0% | 5.6% | 5.6% |
栗東 | 10- 9- 10- 64/83 | 10.8% | 20.4% | 31.2% |
集計期間:2008年~2017年
関東馬の出走が少ないこともあるが、連対馬も1頭のみであり、複勝率も1桁であり関東馬には厳しいといわざるを得ない。クリンチャーは関西馬でありデータから全く問題ない。
まとめ
いかがだっただろうか? あらゆるデータの裏づけがありクリンチャーは不動の本命といえるだろう。不安材料を探しても見つからず全く隙が見当たらない。更に鞍上に武豊騎手を配してきたとあってはこの条件では無敵ともいえる。負けるシーンは想像できない。
長距離の王者アルバートを破り、クリンチャーが今年更なる飛躍を遂げることを期待したい。