ハイレベルな世代、隠れた実力馬。
3月3日に中山競馬場で行われるオーシャンステークス。高松宮記念に向けてレーヌミノルらG1ホースも参戦し楽しみなレースとなりそうだ。
このレースに出走を予定しているリエノテソーロには好走を期待させる条件が揃っている。今回はそれらを紐解いていこう。
目次
注目点①・軽減される負担重量
今回同馬が背負う負担重量は54キロであり、これは前走の55キロに比べてもちろん有利だ。
年齢を重ねたにも拘わらず負担重量が減る恩恵は、さほど馬格の無いこの馬にとって非常に大きいのではないか。混戦が予想される今回このわずかな差が明暗を分けてもなんら驚けない。
注目点②・スプリントへの距離短縮
最後の最後で捕まった前走を見てもスプリント戦への適性は高く思える。
昨年のNHKマイルカップでもそうであったようにマイル戦でも力を発揮することは可能だが、やはり最後気持ち甘くなる面は否めない。デビューから連勝した芝スプリントへの適性は高く、自慢のスピードを披露してくれそうだ。
注目点③・前走の内容
ターコイズステークスでの走りは実に見どころが多かった。
着外に敗れたとはいえ前走の走りは不調期からの脱却が近いことを示していた。好スタートからハナに立ち抜群の行きっぷり。坂を上がってから前がガラっと入れ替わる展開に泣いたが久々にらしい走りを見せた。また思い切った戦法をとったことがカンフル剤になる可能性も高く、やはり今回の走りには注目が必要だろう。
注目点④・十分な実績
今回同馬は上位人気ではないだろうが、これまでの実績は十分だ。
デビューから重賞連勝を含む4連勝でG1タイトルを手にし、NHKマイルカップでもアエロリットに迫る事が出来たのはこの馬だけだった。決して大物が揃ったとは言いづらいこのレースであれば主役に躍り出ることも十分可能だ。
まとめ
ここまで見てきたようにリエノテソーロには前向きになれる材料が揃っている。
アエロリット、モズカッチャン、リスグラシューとこの世代の牝馬は今年に入っても、強豪牡馬と互角以上に渡りあっている。それらの馬たちに揉まれてきたリエノテソーロもオーシャンステークスで不当な不人気に反発する準備は万端だ。
文=櫻井 秀幸