2018年1月6日、中山競馬場で中山金杯(GⅢ/芝2000m)が行われる。セダブリランテス、ウインブライト、ダイワキャグニー、カデナ、ブラックバゴらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
中央競馬の1年の初日を飾るメインレースであり、1年間に中山競馬場で行われるGⅢの中で最も盛り上がりを見せるレースが中山金杯だ。
従来、ハンデ戦ということもあり「荒れる金杯」と言われてきていたが、ここ10年で1着馬はすべて単勝5番人気以内と意外と堅いレースとなっている。
ここでは、2013年ジャパンカップや2015年宝塚記念で強豪牡馬相手に2着に健闘し、明けて8歳になっても現役の古豪牝馬のデニムアンドルビーが好走する条件を探っていく。
目次
条件① チャレンジカップの再現なるか
前走、2017年12月2日に阪神競馬場芝2000m12頭立てで行われたGⅢチャレンジカップに単勝8.5倍の5番人気で出走した。
2013年3月の未勝利戦勝利以来4年半の時を経て再コンビを組んだC.デムーロ騎手はデニムアンドルビーをスタート後、後方につけレースをじっくりと進めていく。
3コーナーから徐々に外を回って前方への進出を開始し、先頭争いへ躍り出るも最後は兄M.デムーロ騎手騎乗の3歳馬サトノクロニクルとの叩き合いに屈し、タイム差なしクビ差の2着に敗退した。
デニムアンドルビーは2015年6月のGⅠ宝塚記念2着以来、秋シーズンへ向けての調整中に右前脚屈腱炎を発症し1年以上休養を余儀なくされた。
2016年12月のGⅡ金鯱賞で復帰後、時間はかかったが徐々に調子をあげて、ようやく上位争いする所まで戻ってきたのである。
中山競馬場ではこれまで4回出走して4回とも馬券圏内には入れなかったことが鍵を握っているものの、有馬記念2回などレベルの高いレースでの結果で、比較的似たコース形態である阪神競馬場では、9戦2勝2着4回と結果を残している。
今回の芝2000mはコーナーを4回回る点でも似ているのと、中山競馬場での芝2000mは初挑戦となるのでふ克服できる可能性は十分にある。
条件② 川田将雅騎手
デニムアンドルビーは今回が28回目の出走だが、C.デムーロ騎手の短期免許が2017年末で終了したことにともなって、川田将雅騎手との初コンビで中山金杯に挑むことになる。
川田騎手は中山競馬場芝2000mの重賞で期待以上の結果を残している。
中山競馬場 芝2000m 川田将雅騎手
クラス | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
重賞 | 6- 2- 1-12/21 | 28.6% | 42.9% |
集計期間:デビュー以来全成績
川田騎手は2008年・2009年とアドマイヤフジで連覇も果たしている得意コースとも言える舞台で今回も好騎乗できるかどうかが鍵を握っている。
条件③ 8歳牝馬の重賞挑戦
屈腱炎で1年以上休養していたり、年が明けて歳を重ねたばかりとしても8歳牝馬が重賞に挑戦すること自体、近年では珍しく2015年GⅡ京王杯スプリングカップにプリンセスメモリーが参戦して以来となる(結果は単勝15番人気18着)。
勝利となると、平地では2009年GⅡ阪神牝馬ステークスを単勝7番人気で制したジョリーダンスまで遡ることになってしまう。
牡馬混合GIで2着の実績があるとは言え、一般的には全盛期を過ぎたと思われたとしても仕方がない8歳牝馬のデニムアンドルビーが年齢を克服した走りができるかが今回最大の鍵を握っている。
まとめ
ここまでデニムアンドルビーの好走の鍵を探ったが、セダブリランテス、ウインブライト、ダイワキャグニー、カデナなど上位人気が予想される馬たちと比べると多少人気を落とすであろうことは間違いない。
しかし、ファンも非常に多いデニムアンドルビーがゴール前で先頭を駆け抜ければ中山競馬場はおおいに盛り上がりそうだ。
どんな展開のレースになるのか、注目してゲートが開くのを待ちたい。