2018年1月6日、京都競馬場で京都金杯(GⅢ/芝1600m)が行われる。レッドアンシェル、ラビットラン、ブラックムーン、クルーガー、ウインガニオン、アメリカズカップらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
中央競馬の1年の初日を飾るメインレースであり、1年間に京都競馬場で行われるGⅢの中で最も盛り上がりを見せるレースが京都金杯だ。
従来、ハンデ戦ということもあり金杯と言えば「荒れる金杯」と言われてきていたが、前回2017年などはエアスピネルが単勝1.8倍の断トツ1番人気で勝利するなど近年は意外と堅いレースとなっている。
ここでは、昨年2017年の同じ時期に同じ競馬場同じ距離で行われたクラシック登竜門のGⅢシンザン記念を単勝8番人気の伏兵で制したキョウヘイが再び好走する条件を探っていく。
目次
条件① レベルの高かったリゲルステークス
前走、12月9日に阪神競馬場芝1600m13頭立てで行われたオープン特別リゲルステークスに単勝21.8倍の単勝7番人気でキョウヘイは出走した。
デビュー以来全レースで騎乗している高倉稜騎手はスタート後キョウヘイをいつものポジションである後方につける。
そして、最後の直線で終いの良さを生かして猛追しメンバー2位タイとなる上がり600m33秒7の脚を見せるも惜しくも0.3秒差の4着に終わった。
ただし、陣営によれば「力をつけているし、怖がりな面も徐々に解消されてきたので、もう少し前でレースすることができれば」と期待を今回の京都金杯でも寄せている。
シンザン記念が雨天の重馬場での競馬だったこともあり、道悪競馬で浮上できるのではという見解もあるが、10月1日に阪神競馬場で行われたオープン特別ポートアイランドステークスでは良馬場で1着馬と0.2秒差の3着という結果も残している。
陣営が思い描いたとおりの競馬を実戦の場でできるかどうかが鍵となりそうだ。
条件② 高倉稜騎手
キョウヘイとのコンビで自身初となる大舞台日本ダービの舞台を踏んだ高倉稜騎手。
高倉騎手自身に2013年以来となる久々の重賞4勝目をもたらしてくれたキョウヘイと再びの重賞勝利を目指して京都金杯に出走するが、京都競馬場の芝コースでの成績は今ひとつと言った結果だ。
2017年シンザン記念の前の芝1600m戦での勝利は2011年1月まで遡ってしまう。
キョウヘイの実力を高倉騎手が引き出せるかどうかが重要な鍵となりそうだ。
京都競馬場 距離別集計 高倉稜騎手
距離 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
1200m | 2- 2- 4- 64/ 72 | 2.8% | 11.1% |
1400m | 2- 4- 4- 80/ 90 | 2.2% | 11.1% |
1600m | 3- 10- 3-114/130 | 2.3% | 12.3% |
1800m | 2- 2- 6- 67/ 77 | 2.6% | 13.0% |
2000m | 0- 4- 3- 51/ 58 | 0.0% | 12.1% |
2200m | 1- 2- 0- 25/ 28 | 3.6% | 10.7% |
2400m | 2- 2- 4- 16/ 24 | 8.3% | 33.3% |
3000m | 0- 0- 0- 3/ 3 | 0.0% | 0.0% |
3200m | 0- 0- 0- 1/ 1 | 0.0% | 0.0% |
集計期間:デビュー以来全成績
条件③ リーチザクラウン産駒
リーチザクラウンは2009年には牡馬クラシック3冠すべてに出走し、武豊騎手とのコンビで皐月賞13着(単勝2番人気)、日本ダービー2着(単勝5番人気)、菊花賞5着(単勝1番人気)とあと一歩の成績を残している。
重賞はGⅡマイラーズカップとGⅢきさらぎ賞を勝っているので適距離はマイルから中距離と言った所だが、スペシャルウィークの後継種牡馬として2016年に初年度産駒がデビューし、キョウヘイは産駒唯一の重賞勝馬となっている。
京都競馬場での勝利自体もシンザン記念のキョウヘイのみとなっているが、今年の種付けシーズンに向け弾みをつけることができるだろうか。
まとめ
ここまでキョウヘイの好走の鍵を探ったが、レッドアンシェル、ラビットランなど強敵が多いのは間違いない。
しかし、前走リゲルステークスのレース内容などを見る限り、レース展開一つでキョウヘイにもチャンスが巡ってきそうな魅力を合わせもっている。
再び、キョウヘイがゴール前差し切って先頭でゴールするシーンを心待ちにしてゲートが開くのを待ちたい。