乗り遅れると損するよ?柴山雄一という“2015年で一番買える騎手”

「柴山雄一って誰だよ?」

ちょっとした競馬ファンにすら、そんな風に言われてしまいそうな地味な存在。それが少し前までの柴山騎手だった。

が、最近、状況が変わってきている。

いつの間にかノーザンファームの主戦騎手の一人になり、いつの間にか重賞で人気馬に乗るようになった。

今まで鳴かず飛ばずだったGI未勝利ジョッキーが、Wikipediaの成績欄が2012年で止まっているようなジョッキーが、本当に買えるのか? 探ってみることにしよう。

目次

そもそも柴山騎手って?

柴山騎手は「苦労人」というイメージが強い。なんといったって、滑り出しから苦労している。JRAの競馬学校の試験に3年連続で不合格になっている。三浪だ。いや、三浪しても受からなかったのだ。

本当なら福永祐一騎手や和田竜二騎手の同期になって“華の12期”なんて呼ばれていたのに、受からなかった。なんてこった。

結局、騎手としてのキャリアは地方の笠松からスタート。波瀾万丈ありつつ、結果を残してJRAへ移籍するまでになった。

JRAの移籍初年度はなんと80勝を挙げて脚光を浴びる。が、06年52勝、07年40勝と着実に勝ち星を減らし、09年には14勝にまで落ち込んだ。

そんなお世辞にも華やかとは言えないキャリアなのに、最近の上昇っぷりが半端無い。上昇っぷりというか、もはや“常勝っぷり”とすら言えてしまうほどの状況になっている。

驚異の安定感

4月12日終了時点で全国リーディング9位。これだけだと「まぁぼちぼちじゃん」くらいにしか思わないかもしれない。

ただ、騎手の成績は騎乗馬の質に大きく左右されるため、「勝利数=騎手の技量」とは限らない。じゃあどうやって騎手の技量を測るかというと、こういうやり方はどうだろうか。

・前走5着以内かつ、今走5番人気以内

つまり、前走でしっかり結果を出して今走も人気になるような実力のある馬でどんな結果を出しているかで測る。勝ち星だけで測るよりよっぽど正確だろう。

これで見ると柴山騎手の成績は……

着別度数勝率複勝率単回値複回値
18-11- 7-26/6229.0%58.1%11598

集計期間:2015. 1. 4 ~ 2015. 4.12

一言で言えば「抜群」。30回以上騎乗した騎手としては……

勝率1位
複勝率1位
単勝回収値5位
複勝回収値3位

勝率、複勝率が1位! しかも回収値も高い! やっほい!

知名度の高い武豊騎手や福永騎手、岩田騎手や戸崎騎手は乗っていただけで人気になる。が、「柴山雄一」ははっきり言って全国区じゃない。知る人ぞ知る玄人。だからこそ、人気にならない。が、ちゃんと走ってくれる。だからこそ、おいしいし、安心して買える。

たぶんこれだけの成績を残していたら、ノーザンファームのお偉いさん方も喜んでいるはず。しばらくはいいオファーが続くんじゃないかな?

というわけで、騎手欄の「柴山雄一」を見て消していたそこのあんた!

侮っていると、ヤケドするよ! そのくらい、今、アッツアツなんだから。

関連記事

岩田康誠という天才勝負師…“神騎乗”の数々と驚異のGI回収率
追加登録料1700万円の凱旋門賞を模範に!皐月賞のフルゲート割れ問題を考える
【皐月賞2015】サトノクラウン良血度診断…全姉は英GI馬ライトニングパール
ルージュバックは桜花賞でなぜ負けたのか?“優等生”マンカフェ産駒の呪縛
ダサいなんて言うな!レッツゴードンキの真の強さと岩田康誠騎手の判断力

おすすめの記事