血統評価は?
シルバーステートは父ディープインパクト、母シルヴァースカヤ、その父シルヴァーホークという血統をしている。
ディープインパクトは言わずと知れた日本競馬史上最強馬の1頭にしてチャンピオンサイアー。偉大な父を持つのだから、福永祐一騎手がダービーを意識した発言をするのも頷ける。
ただし、果たしてこの母系と合うのかどうか。
母のシルヴァースカヤはフランスのロワイヨモン賞(GIII/芝2400m)の勝ち馬である。2400mの重賞を勝ったということは、スタミナが優れている可能性が高い。一方、ディープインパクトはスプリンター系の牝馬やダート血統との相性が良い。よって、“成功配合”からはズレる。
さらに母父のシルヴァーホークはロベルト系だ。ロベルトはスタミナ豊富な血統である一方、母系に入るとスピード不足に陥る傾向にある。ディープインパクトは母系の良さを引き出す種牡馬であるため、母系にロベルトが入るとモロにキレない馬になる。
ディープインパクト×ロベルト系牝馬の代表産駒といえばニューダイナスティが挙げられる。彼はディープインパクト産駒とは思えないほどキレない。一方で馬力があるためローカルコースを得意とし、七夕賞などで穴を開けている。
最近はサトノラーゼンがダービーで2着になるなど中央4場の重賞戦線で活躍する馬も出てきているが、本質的にはローカル寄りの配合のため「キレ味の問われる重賞(=GI)はどうか」といった疑念はぬぐえないわけだ。
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