本当にマグレじゃないのか?
中でも複勝率20.8%という数字に注目したい。
これは、「2015年に5番人気以下の馬に100回以上騎乗した騎手の中で第2位」の好成績となっている。
5番人気以下で20.8%も複勝率があればコンスタントに馬券になっていると言っていい。決して一発のホームラン騎乗などではないのだ。
では池添騎手はなぜ穴馬を持って来れるのか? ここに明確な理由があるかどうかが最重要だ。
平場でも“イチかバチか”
疑問を解消する決定的なデータがある。直線のコース取りだ。
池添騎手は154回の騎乗の内、80回は直線で馬場の真ん中より内側を突くコース取りを選択している。そして、馬券になっているレースのほとんどが、この騎乗がハマった時なのだ。
マグレでも何でもない。インを突く度胸と技術の備わった池添騎手だからこそ、素晴らしい成績を残せているのだ。
「池添騎手が得意のイン突きで人気薄の馬を馬券内に持って来る」という現象は今後も続いていくだろう。
言い換えれば、「再現性が高く、信頼できる騎乗」と表現できる。
ニュージーランドトロフィーではヤマカツエースで穴を開けたが、重賞で人気薄ならなおさらイチかバチかの騎乗が期待できる。
2015年下半期、穴男から目が離せない。
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