ユニコーンS2021の競馬予想分析!3つのデータから導く危険な人気馬

2021年6月20日、東京競馬場でユニコーンステークス(GⅢ/ダート1600m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。

馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。

人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。

「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。

果たして、人気が想定されるルーチェドーロ、ゲンパチフォルツァ、ラペルーズ、ピンクカメハメハ、クリーンスレイトらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。

過去10年のデータを参考にしていく。


目次

ユニコーンステークスの人気馬成績

過去10年のデータを見ると、1番人気は3勝、2着は3回、3着はなし。単勝1倍台に支持された馬は着外に沈んでおり、過度な人気は信用しにくい。

3着まで広げると人気不問で、どんな馬でも来やすい傾向にある。3連複3連単で勝負する際は積極的に穴をねらうのがよさそうだ。

ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。

予想参考データ① 前走オープン特別組の取捨選択

前走オープン特別(4- 9- 6-51)
勝率 5.7% │ 複勝率 27.1%

中央の3歳ダート重賞として先陣を切るユニコーンステークスだが、地方を使う馬か、海外に活路を見出す馬、中央で実績を重ねる馬の3パターンに分かれる。その中だとオープン特別を使って経験を重ねている方がいいかもしれない。

オープン特別組は1番人気か2着以内か。それに漏れる馬でも3番人気3着など上位人気に支持されて上位に入着した馬が来る。

上位人気馬はいずれも水準を満たしており、データ的には荒れにくい。ラペルーズも前走は大敗しているが、前走1番人気。2走前はリステッド競走を買っており、前走の大敗を嫌って人気が下がるなら妙味を感じる。

予想参考データ② 上がりの切れ味は必要

上がり3ハロン別の成績を見ると、上がり最速だった馬の複勝率は8割近くある。そして、上がりのタイムが3位だった馬は過去10年で5勝している。つまり、上がりの脚を使える馬でないと厳しいことを意味する。

去年は番手のカフェファラオ、2年前は逃げのワイドファラオが勝利しているが、実は上がり3ハロンで3位のタイム。マイペース逃げのような展開だとそのまま押し切りやすい。

この中で一番未知数なのはピンクカメハメハ。血統的にはダートではなく、芝でも上がり最速の脚を出せていない。後でもご紹介するが、少し疑問符が残る。

予想参考データ③ 人気馬たちの前走レベル

ルーチェドーロの前走は端午ステークスだった。阪神1400はスタートで200メートルほど芝を走るため、基本的にペースは速い。このレースも中団にいた馬たちでの決着となり、位置取りの兼ね合いもあり、ルーチェドーロが勝利する。時計的には優秀なので、それなりのレベルにはあった。戸崎圭太騎手が、サウジダービーでコンビを組んで勝利したピンクカメハメハではなく、こちらに乗っているのもプラスか。

ゲンパチフォルツァとラペルーズの前走は青竜ステークスだった。東京マイルも芝スタートでペースもやはり速い。ゲンパチフォルツァの場合は外枠だったため、芝の距離が長く、これで先行できた。番手でペースをつかみやすく、最後は猛追を受けるも残せた。ラペルーズは後方から競馬をして見せ場なし。タイムはとてもよかったので、ゲンパチフォルツァは狙ってみてもよさそう。

ピンクカメハメハの前走はUAEダービーだった。思ったよりも見せ場がなかったのが実情である。サウジダービーのコースが少々特殊で、ケガを起こさせない安全仕様にしており、ダートなのに芝で走る馬が勝てるコースになっている。事実、サウジカップで勝ったミシュリフはその後ドバイシーマクラシックを勝っている。ピンクカメハメハもダート適性ではなく芝適性でサウジダービーに勝ったとすればさすがに中央のダート重賞でどうか。

クリーンスレイトの前走は1勝クラスだった。東京のダートマイル、前半33秒台で流れる中を後方待機。さすがにそのペースでは前はほぼ全滅状態で、上がり最速の脚を見せたクリーンスレイトが勝っている。勝ちタイム的には優秀で、ヒヤシンスステークスよりも速く、同時期に行われた青竜ステークスとはコンマ3秒遅いだけで3着と同タイム。これならば通用しても不思議ではないが。

2021年の危険な人気馬は?

ピンクカメハメハは人気になる見込みだが、ダートへの信頼が置けず、戸崎圭太騎手が別の馬に行くあたり、なかなか厳しそう。サウジダービーは見事だったが、芝馬の方がむしろ好走しやすいコースであることを加味すると、やはり芝なのだろう。ピンクカメハメハの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。

また、ラペルーズは1つ目の消しデータに合致している。門別では、短距離で押し切ることができなかったところを見ると、マイルでも短いか。1700メートルになって同じレベルのレースを圧勝するあたり、もう少しタフな方がいいかも。

反対にクリーンスレイトは危険なデータに一つも当てはまらない。実績上位の馬はクリーンスレイト以外にいるが、前走の勝ち方は、上がりの脚を求める当該コースにはぴったり。馬券に妙味を求めるなら狙う価値は十分ある。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、クリーンスレイトと言えそうだ。

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