2017年12月16日、中山競馬場でターコイズステークス(GⅢ/芝1600m)が行われる。
ラビットラン、フロンテアクイーン、ワンブレスアウェイ、ミスパンテール、リエノテソーロ、エテルナミノルらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵はいるのか?
注目されるのが、初重賞制覇を狙うワンブレスアウェイだ。
タガノエリザベート、キャットコイン、ロックディスタウンと姉妹に重賞ウイナーが目白押しの同馬もこのレースを制しその仲間入りが出来るだろうか。期待できる面、不安が残る面を順に見ていこう。
目次
期待・叩かれて上昇か?
この馬の前走は10月半ばの府中牝馬ステークスだった。休み明けだったこのレースでは精彩を欠いたが、勝ったクロコスミアが究極の上がり勝負に持ち込んだ展開はこの馬に全く向いておらず情状酌量の余地は大いにある。昨年も寒い時期に好走を連発しており2走目の今回はガラっと変わってくる可能性が十分だ。
期待・楽になる相手関係
前走府中牝馬ステークスは流石に相手が揃いすぎていた。
ヴィブロス、アドマイヤリード、クインーズリングと2着から4着までにG1馬が食い込むハイレベルなレースであり、重賞初挑戦だった同馬が苦戦を強いられたのは仕方がない部分もある。
レベルの高かったトライアルG2の前回に比べ、今回は準オープンでも勝ちきれないフロンテアクイーンの上位人気が予想されるほどメンバー構成は手薄。期待は高まるばかりだ。
不安・スロー濃厚なメンバー構成
逃げ馬が見当たらない出走表になりそうなことは不安だ。
ペイシャフェリスが行くのかなというぐらいでれっきとした逃げ馬は不在。人気どころも差し・追い込み勢が目立ちペースが上がることは考えづらい。
この馬の好走パターンは先行抜け出しで、毎回上がり最速を出せるようなタイプではない。切れ味よりもレースセンスと総合力を問われる展開がベストで、今回の組み合わせなら力を出し切れたとしてもキレる馬に最後捕まって・・というパターンも起こりうるだろう。
まとめ
ここまで見てきたように展開面で不安を拭い去ることはできないが、ワンブレスアウェイには心強い材料も多い。
ハンデは54なら許容範囲だろう。全国リーディングに向けてもういよいよ後がなくなった感のある乗り慣れた鞍上戸崎とともに背水の陣に臨む。飛躍の2018年に向けて落とせない一戦だ。
文=櫻井秀幸