2018年3月3日、阪神競馬場でチューリップ賞(GⅡ/芝1600m)が行われる。ラッキーライラック、リリーノーブル、マウレア、シグナライズ、サラキア、スカーレットカラーらが出走を予定しているが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵は果たしているのか?
今週には最終追い切りが美浦、栗東の東西トレーニングセンターで行われた。これを受けて、体調や仕上がり具合を一週前の調教と最終追い切りから考察していく。
目次
最終追いきり診断
今回は上位人気が予想される馬を中心に見ていくことにしよう。
ラッキーライラック・牝3歳(栗東・松永厩舎)
評価A
2月21日1週前追い切り栗東CWコース(良)
6F81秒5―65秒0―50秒4―37秒4―12秒0
約3ヶ月振りのレースになるが馬体が前走時より大きく見える。実際20㎏以上増えているそうだが、太め感は全くない。動きは1週前追い切りとは思えない抜群の動きを見せている。
2月28日最終追い切り栗東CWコース(良)
6F82秒4―66秒5―51秒8―38秒5―11秒9
ナンヨープルートー(4歳上1600万)を2馬身半追走、直線に入ったところで追いつくと内から楽々と交わして3馬身先着。力強い走りで最後まで走るフォームを崩さず余裕をもって走りきった。馬なりのため仕上がり状態は8割とみたほうが良さそうだが、十分勝ち負けになりそうな雰囲気。
リリーノーブル・牝3歳(栗東・藤岡厩舎)
評価A-
2月21日1週前追い切り栗東坂路(良)
4F53秒1―38秒5―24秒7―12秒4
一杯に追われた1週前追い切りは坂路の時計としては標準以上だが特筆すべきでもない。動き自体は悪くなく調子は上がってきている。
2月28日最終追い切り栗東CWコース(良)
5F68秒2―52秒6―38秒1―11秒5
本番同様に川田騎手の騎乗での最終追い切りは2頭併せで行われた。レクイエム(3歳未勝利)を2馬身追走、直線は内へ切れ込むと、ラスト1Fは11秒台をマークして僚馬を1.1秒引き離しフィニッシュ。絶好調をアピールしたが行きたがる気性は相変わらずで、走りにも力みがある。瞬発力は世代トップクラスは間違いないが、あとは気性次第。
マウレア・牝3歳(美浦・手塚厩舎)
評価A-
2月22日1週前追い切り美浦南Wコース(重)
4F54秒9―40秒0―13秒1
重馬場でのタイムのため割り引きが必要。馬なりではあったが動きは悪く見えなかった。
2月28日最終追い切り美浦南Wコース(良)
5F66秒9―52秒5―38秒4―12秒8
武藤騎手が騎乗して3頭併せでの強めの追い切り、4馬身先行するレッドイリーゼ(3歳500万)とマイネルスフェーン(4歳上オープン)追走して、最内に入り込むと弾けるような伸びを見せてマイネルスフェーンを追い抜き、最後はラレッドイリーゼとびっしり叩きあいとなったが、ゴール前に振り切って半馬身先着。脚を大きく伸ばし、馬体全体を使っている走りにも好感がもてる。
サラキア・牝3歳(栗東・池添厩舎)
評価B+
2月21日1週前追い切り栗東CWコース(良)
6F84秒2―69秒0―54秒4―40秒3―11秒4
馬なりでの追い切りはもう少しタイムを詰めて欲しいが、キャリアが浅いため無理をしなかったような1週前追い切りの印象。
2月28日最終追い切り栗東CWコース(良)
6F81秒8―66秒0―51秒2―37秒9―11秒7
3馬身先行したアーデルワイゼ(3歳500万)を追走、馬なりでも簡単に追いつくと楽に1馬身先着。脚の使い方が上手く、流れるような加速力のあるフォームで走っている。
シグナライズ・牝3歳(栗東・藤原厩舎)
評価B+
2月21日1週前追い切り栗東CWコース(良)
4F50秒8―37秒7―12秒0
一杯に追われて好タイムをマーク、休み明けを叩かれて一気に調子が上向いたようだ。前走4着時よりも格段に動けている。
2月28日最終追い切り栗東坂路(良)
4F53秒1―38秒9―25秒4―12秒8
鮫島騎手を背に単走馬なりでの最終追い切り。ゴール前に仕掛けられるともう一度最後の脚を伸ばしていた。掛かることなく落ち着いて調教は出来ており、休み明けを一度叩いた上積みは相当にありそう。