2021年1月24日、中京競馬場で東海ステークス(GⅡ/ダート1800m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるインティ、ダノンスプレンダー、ハヤヤッコ、アナザートゥルース、オーヴェルニュらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
昨年の京都開催を除く過去7年のデータを参考にしていく。
目次
東海ステークスの人気馬成績
過去7年のデータを見ると、1番人気は5勝、2着はなし、3着は2回。1番人気は複勝率100%で、5勝となれば、鉄板レベルの信頼度と言える。
1倍台は3頭中3勝と人気に支持されれば鉄板級だが、2倍台はやや成績が落ちる。人気薄も頻繁に飛び込んでくるので、ヒモ荒れが狙いがいいか。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① チャンピオンズカップ組の取捨選択
年末に行われるチャンピオンズカップと東海ステークスは同条件であり、普通であれば関連性が見られる。とはいえ、前走チャンピオンズカップ組はさほど結果を残していない。
一応の狙い目としては1秒以内の負けで収まっているかどうか。モルトベーネのように13着惨敗でも実際の着差はコンマ8秒差と、実は着順ほど負けていなかった。
アナザートゥルースはモルトベーネと全く同じ人気と着順だったわけだが、こちらは1秒8負け。ここは厳しいか。
予想参考データ② オープン特別組の取捨選択
今年の人気馬は中山、東京、阪神のリステッド競走を勝った馬が集まっており、面白いことになった。このオープン特別組の取捨選択がとても重要だ。
オープン特別で1着だった馬が東海ステークスで3着以内に入ったケースはたった1回しかなく、グレンツェントのみ。ちなみにグレンツェントは1番人気1着だった。惜敗程度がちょうどいいようだ。
人気馬で1番人気1着で勝ったのはダノンスプレンダーのみ。いくら不安定とはいえ、インティを相手にするのはしんどさがあるが、どうか。
予想参考データ③ それぞれの馬の前走レベル
インティとアナザートゥルースの前走はチャンピオンズカップだったが、実は過去7回の中で2番目によかった。インティの取り扱いは怖い部分もあるが、前走の成績自体は評価されるべきだろう。
ダノンスプレンダーが1着になったポルックスステークスだが、実はタイム的に過去8年で一番遅い。ペースは例年とほぼ変わらず、それでも遅かったということは、道中でペースが上がらなかった可能性がある。1番人気1着だが、これは怖い。
ハヤヤッコはブラジルカップで1着になったが、良馬場を考えればかなり立派。これと同じぐらいのタイムで勝ったのがミツバで、後に川崎記念まで勝つ。元々レパードステークス勝ちもあり、ここは十分チャンスだろう。
オーヴェルニュが勝ったベテルギウスステークスは、こちらも優秀。稍重だった時と比べても遜色がないので、それなりにやれてもいいか。タイキフェルヴールが勝った師走ステークスは、ポルックスステークスの勝ちタイムよりだいぶいい。元々はUAEダービーに出ていて、長期休養明けでリステッド勝利まで来た。本来はもっとやれてもよさそうな馬である。
2021年の危険な人気馬は?
ダノンスプレンダーは人気になる見込みだが、ポルックスステークスのレースレベルが高いとは言えない。中京開催のシリウスステークス4着は魅力に思えるが、前走のレベル的に買いにくい。東海ステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、アナザートゥルースは1つ目の消しデータに合致している。前走は少し負けすぎ。ハマれば面白いが、ちょっとどうか。
反対にハヤヤッコは危険なデータに一つも当てはまらない。レパードステークス以降は少し苦しんでいた部分もあり、オープン特別の壁に悩まされた。ダート2100メートルのブラジルカップでその壁を壊したが、田辺裕信騎手との相性がいい。ここはなんとかしたい。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、ハヤヤッコと言えそうだ。