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復活なるか――。

2018年6月24日、阪神競馬場で宝塚記念(GⅠ/芝2200m)が行われる。去年制したサトノクラウンや海外で勝利経験があるヴィブロス、菊花賞以来の勝利を挙げたいキセキなどがが出走を予定する。その中で、期待を集めながらもなかなか結果を出せず、宝塚記念で復活したいのがサトノダイヤモンドだ。

サトノダイヤモンドの前走は大阪杯だったが、内枠の影響かスムーズな競馬をすることができず、ポジションを道中で下げる形になった。下がっていく中でスワーヴリチャードは進出を開始する流れではどうしようもなく、なんとか最後の直線で巻き返そうとするも上がり3ハロンのタイムでもいいところがなく、7着に敗れてしまった。前々走の位置取りは悪くなかったものの、ドスローの中では上がり3ハロンのタイムが1位でも歯が立たず、3着に敗れている。

凱旋門賞ではいいところなく敗れ去るなど、ここ1年は結果を出せていない。去年の阪神大賞典は1.1倍の人気を背負いながらも勝利を挙げてみせた。その時の勢いが今のところは感じられない。メンバーが手薄になった宝塚記念でどのような結果になるか。再び世界へ向けた挑戦が始まるのか、すべてはここで決まる。


期待① 非根幹距離での強さ

競馬には根幹距離と非根幹距離がある。400メートルの倍数の距離が根幹距離となっており、1200メートル、1600メートル、2000メートルなどが該当する。それ以外の距離はすべて非根幹距離となる。根幹距離は馬の能力が出し切れる距離とされるが、非根幹距離は色々な要素が含まれる。

サトノダイヤモンドのこれまでの実績を照らし合わせるとこれが面白い。重賞5勝のうち、非根幹距離が4勝となっている。有馬記念も菊花賞も非根幹距離だ。菊花賞が有馬記念に直結しやすく、宝塚記念と有馬記念の春秋グランプリ制覇は多い。そういう点では非根幹距離の宝塚記念はこの馬に合っている。

宝塚記念の勝ち馬を見てもそうだが、サトノクラウンは2200メートルの京都記念を連覇している。マリアライトはエリザベス女王杯を制した。ラブリーデイも京都記念を制している。ゴールドシップやオルフェーヴルは今更触れる必要はない。非根幹距離の不思議な関係は決して無視できない。

期待② ルメール騎手に手が戻る

大阪杯では戸崎圭太騎手が騎乗したが、ここまですべてのレースにルメール騎手が騎乗してきた。戸崎騎手もテン乗りはうまい部類だが、それでもこれまでのアドバンテージは大きい。ルメール騎手も乗りたかっただろうが、ドバイミーティングがあり、乗ることは不可能だった。今回は何も予定がないので、当然ルメール騎手に手が戻る形だ。

サトノダイヤモンドの弱点をよく分かっており、気持ちよく走らせることが大事なのは理解している。前走は内枠に入り、あまりいいレースにつながらなかった。ルメール騎手であれば、その時のプランはちゃんとあったのではないか。例えば菊花賞の時も内枠だったが、折り合いをきっちりとつけて馬とケンカすることなく坂の上り下りをこなして、最後の直線で弾けた。

ルメール騎手はとにかく慌てない。内が包まれても落ち着いて外に出して直線で伸びる。戸崎騎手も悪くはないが、やはり手が戻ることは大きなプラスである。

不安① パワー不足の可能性

サトノダイヤモンドの弱点としてパワー不足の可能性が考えられる。まず斤量面の問題だが、58キロ以上ではあまり結果が出ていない。3戦未勝利で、フォワ賞を見ても直線で伸び脚を感じなかった。凱旋門賞で見せ場を作れなかったのは力量の問題だろうが、58キロどんとこい!と強気にはなりにくい。

次に馬場の悪化についてだ。今週は全体的に雨予報となっており、パンパンの良馬場は見込めない。新馬戦ではさすがに重馬場でも勝ったが、やはりフランスで全く競馬ができなかった。重馬場と斤量の問題はまさに宝塚記念に直結する問題だ。ある程度先行して強い競馬は見せられる。ただ、パワー不足で最後の急坂で持ちこたえられるのか。そのあたりに不安が残る。

まとめ

サトノダイヤモンドが見せた2016年の有馬記念の走りは素晴らしいものがあった。あのキタサンブラックに土をつけたのだから、非常に立派である。その強さを知る多くのファンからすればこの状況は案外だろう。ただ、この春の2戦は少し予想外なことが多かったと思い、あえて目をつぶって考えるというのもおすすめだ。

これだけメンバーが手薄だと本来はサトノダイヤモンドが人気を背負う立場だ。それだけの結果を発揮できるのかもまた微妙なところがある。非根幹距離では無類の強さを今のところ見せ続けているサトノダイヤモンドが宝塚記念で勝っても不思議ではない。あとは馬場状態だけだ。

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