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2018年6月24日、阪神競馬場で宝塚記念(GⅠ/芝2200m)が行われる。サトノダイヤモンド、ダンビュライト、キセキ、ヴィブロス、サトノクラウン、ミッキーロケット、ストロングタイタンらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

サトノクラウンは昨年の覇者。芝2200mは重賞3勝を挙げている得意の距離だ。丸一年勝ち星から遠ざかっており、昨秋の天皇賞2着後は10、13、7着と精彩を欠いているが、現役屈指の実力馬であることは誰もが認めるところで、今回も中心の1頭になることは間違いない。

連覇と復活を懸けたこのレースで、再び輝きを取り戻すことができるのか。その可能性を探っていく。


ポイント① 復調具合

昨年の宝塚記念を制し、続く天皇賞・秋でも勝ったキタサンブラックにクビ差の2着と好走したが、その後の3戦は10、13、7着と、全く“らしさ”が見られていない。

もともと自分から競馬をやめてしまう気難しい面があったが、陣営は馬具や調教方法を工夫しながら矯正。その甲斐もあって、レースで本来の力をしっかりと発揮できるようになり、GIを2勝するまでに成長した。一昨年の香港ヴァーズでGⅠ初制覇を飾ったあたりからはその悪癖が見られなかったが、昨秋のジャパンカップで不可解な大敗を喫し、レース後にミルコ・デムーロ騎手が「自分からレースをやめていた」と話していたように、気の悪い面が再び出てきているのかも知れない。

また、今回はドバイシーマクラシック7着からの海外遠征帰り。5月中旬に帰厩してから順調に調整はされているが、1週前追い切りでは一杯に追われながら併せた格下馬に遅れ、やや物足りない内容。良化はスローと言わざるを得ず、陣営のトーンもそれほど上がっていない。

調教の動きとレースの結果があまり直結するタイプではないので判断は難しいが、肉体、精神の両面でいい頃の状態にどこまで戻っているかが、まずはカギになる。

ポイント② 当日の馬場状態

3歳以降、国内の重賞で連対した5戦はいずれも道悪(稍重~不良)。昨年の宝塚記念も稍重だった。良馬場では6、17、14、6、10、13着と、5戦して掲示板に載ってすらいない。

先週日曜メーンの米子S(勝ち馬ベステンダンク)がコースレコードタイの1.31.9で決着したように、今の阪神の芝は速いタイムが出ている。少なくとも今の高速馬場がプラスに働くとは言い難い。

ただ、今週は降水量こそ多くないものの、週明けから土曜まで断続的に雨が降るという予報。道悪の鬼であるサトノクラウンにとっては、願ってもない“恵みの雨”となりそうだ。水分を含んでパワーを要するようになればチャンスが大きくなることは間違いないだけに、当日の馬場状態はしっかりとチェックしておきたい。

ポイント③ テン乗り

これまでの全18戦中14戦で外国人騎手が騎乗し、古馬になってから挙げた重賞4勝時にはいずれも外国人騎手が鞍上(ミルコ・デムーロ騎手3勝、モレイラ騎手1勝)だった。今回は、石橋脩騎手と初めてコンビを組む。乗り難しい馬だけに、テン乗りがどう出るか。

とはいえ、レースでは初めてというだけで、石橋騎手はこれまでに何度もサトノクラウンの調教パートナーを務めており、今回の1週前追い切りにも騎乗して感触を掴んでいる。ある意味では、気性の難しさやクセなどをよく知っているとも言えるだけに、うまく持ち味を引き出す可能性にも期待ができそうだ。

まとめ

50年以上の長い歴史の中でも、宝塚記念を連覇した馬はゴールドシップ(2013、14年)1頭しかいない。昨年はキタサンブラックが単勝1.4倍と圧倒的な支持を集めた中で、堂々の差し切りを決めたサトノクラウン。得意のレースで復活を果たし、歴史にその名を刻むことはできるか。

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