宝塚記念2017予想データ考察…レインボーラインが侮れない4つの理由

今週は阪神競馬場で春競馬の総決算・宝塚記念(GI/芝内回り2200m)が行われる。

キタサンブラックが圧倒的な一番人気に支持されることが確実で、“春古馬3冠”を達成できるかどうかに注目が集まっている。

もっとも、競馬に絶対はない。キタサンブラックを打ち破る馬が出てくるかもしれない。果たして、どの馬が現役最強馬を破る大役をやってのけるのか?

今回は伏兵候補の1頭、レインボーラインに焦点を当て、この馬の可能性を探っていこう。というのも、レインボーラインは複数の強調材料を持っているのだ。


目次

ステイゴールド産駒の血

まずはステイゴールド産駒、という点が大きい。「宝塚記念といえばステイゴールド」と言い切れるほど、ステイゴールドと宝塚記念の相性はいい。

ドリームジャーニー
ナカヤマフェスタ
オルフェーヴル
ゴールドシップ×2

過去10年でステイゴールド産駒が宝塚記念を制すこと、実に5回。オルフェーヴルやゴールドシップだけでなく、ナカヤマフェスタやドリームジャーニーも春のグランプリを制している。

レインボーラインは宝塚記念で好走してもおかしくない血統的な“裏付け”があるわけだ。

重馬場、道悪でパフォーマンスが向上?

今年の宝塚記念は雨が降り続き、道悪で開催されることが濃厚となっている。

これがレインボーラインの後押しになる可能性がある。

というのも、ステイゴールド産駒は阪神の道悪でパフォーマンスを上げる傾向にあるからだ。

種牡馬着別度数
キングカメハメハ3- 0- 1-20/24
ディープインパクト2- 3- 3-29/37
ステイゴールド2- 2- 1-10/15
マンハッタンカフェ2- 1- 2- 9/14
ハーツクライ1- 0- 0- 9/10
ブラックタイド0- 0- 2- 0/ 2
ディープスカイ0- 0- 0- 1/ 1
種牡馬単回値複回値
キングカメハメハ8436
ディープインパクト4874
ステイゴールド202158
マンハッタンカフェ11894
ハーツクライ6328
ブラックタイド01145
ディープスカイ00

※対象期間は2014年〜
※阪神開催、芝1800m〜
※3番人気〜単勝100倍未満が対象
※良馬場開催が対象
※長期休み明けなど、明らかなマイナス要素を持つ馬は除外

ステイゴールド産駒は単勝回収値202、複勝回収値158という圧倒的な成績を残している。

実際、ステイゴールド産駒は宝塚記念でも道悪で輝きを放ったことがある。2010年、当時現役最強馬だったブエナビスタが圧倒的な一番人気に支持される中、ナカヤマフェスタは8番人気の低評価を覆して優勝を果たしたのだった。

レインボーラインは重馬場以上の道悪を経験したことはない。ただし、やや重開催だった札幌記念で香港GIを勝ったネオリアリズムとモーリスに次ぐ3着に食い込んだことがある。なお、この時の4着はGI馬ヌーヴォレコルト、5着は重賞3勝で後に大阪杯3着になるヤマカツエースだった。

レインボーラインが道悪でパフォーマンスを上げる可能性は、十分にあるわけだ。

岩田騎手への乗り替わりはプラス?

今回、鞍上は岩田康誠騎手となるが、これもプラスに働く可能性がある。

ここ2走はミルコ・デムーロ騎手が手綱を取っていたが、出遅れたり、後方から競馬を進めてコーナーで大外を回すなど、チグハグな競馬が続いていた。要するに、あまり手が合わなかったのだ。

岩田騎手は大舞台に強い。特に伏兵に乗ったときは大胆にインをついたり、差し馬を前へ持っていったりと、積極的な競馬を展開する。鞍上が激走へ導いてくれる可能性があるわけだ。

最強世代のクラシック好走馬

そして。そもそも力がやや過小評価されているかもしれない。ここ2走は結果が出ていないが、前述の通りデムーロ騎手と手が合わなかったこと、距離が向いていなかったことなど、明確な凡走の理由があった。

それ以前を見てみると……

・最強世代のクラシック(菊花賞)で好走
・NHKマイルカップでも3着
・ジャパンカップでは3歳馬ながら2着に0.2秒差の6着と健闘

というように、高い資質があることを示している。成長力のあるステイゴールド産駒だけに、古馬になって尻すぼみになった……というケースは考えづらい。

今回は条件が揃っているだけに、

本来の力を発揮すれば、ジャイアントキリングやそれに近い成果をあげられる可能性も、否定はできないだろう。

まとめ

レインボーラインにとって、今回の条件は「願ってもない好舞台」と言っていい。

7番人気前後に落ち着く見込みだが、決して軽視できる馬ではないわけだ。

もしこれだけの好条件が揃っているならば、気に留めてみても損はないのではないだろうか。

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