高松宮記念2018の競馬予想分析…ファインニードルがGⅠ初制覇へクリアすべき4カ条

2018年3月25日、中京競馬場で高松宮記念(GⅠ/芝1200m)が行われる。

ファインニードルは昨年6月にオープン入りしてから、重賞で4戦2勝。前走のシルクロードSでは、昨年の高松宮記念を制したセイウンコウセイに2馬身差をつけて圧勝した。

上昇度はメンバー中で屈指。勢いに乗ってスプリント界の頂点まで上り詰めるか。その可能性を探っていく。


目次

ポイント① 左回り

左回りの経験はわずかに1回。今回と同じ中京芝1200mの浜松S(1600万下)で、2番人気に推されながら10着と大敗している。その内容も、出負けして後方からの競馬になったとは言え、3~4コーナーで外に逃げるような走りでスムーズに上がっていくことができず、直線では手応えがなかった。

騎乗したM・デムーロ騎手はレース後に「右にモタれていた」と証言。走法や手前の関係で、右回りの方がベターであることは間違いない。

ただ、もともと右回りでも内にササることがあったが、その面は解消してきているようだ。目下の充実ぶりで、鬼門の左回りをクリアすることができるか。

ポイント② 一線級との力関係

重賞を2勝しているが、2戦のレースレベルはともに強調できるほどではない。セントウルSは出走馬の重賞勝利数を合計してもわずか5勝(当時)。シルクロードSは、ハンデGⅢを勝っただけのダイアナヘイローが1番人気、オープン入り初戦だったアレスバローズが2番人気になったほど低調な組み合わせだった。

トップクラスと戦ったのは、昨年のスプリンターズSの1戦のみ。この時は好位に付けたが、ペースアップしたところで付いていけず、直線でズルズルと後退して12着に大敗。一線級に力の差を見せつけられる格好になった。当時からどれほどの上積みがあるか。

ポイント③ ムラのある戦績

通算7勝を挙げているが、連勝の経験はなし。近5走を見ても、水無月S1着→北九州記念5着→セントウルS1着→スプリンターズS12着→シルクロードS1着と、好走と凡走を繰り返している。その前も、1着となった直後のレースは②⑨⑩④着と凡走が多い。

スムーズに先行できれば強いが、揉まれると脆い一面もある。昨年の北九州記念は前半3F32.8秒のハイペースに対応し切れず、位置取りを悪くして力を発揮できなかっただけに、今回も展開が重要なポイントになりそう。前走で久々にコンビを組んで勝利に導いた川田騎手がどのようにリードするか。

ポイント④ 道悪

今週の中京競馬場は、週中に雨が降り続いた。週末に雨の予報はないが、気温がそれほど上がらないことを考えても、レース当日までに回復してもある程度水分を含んだ馬場になることが予想される。

ファインニードルは重馬場で3戦して④④②着(不良馬場は経験なし)、さらに洋芝の札幌で1戦して9着と、力の要る馬場では結果が出ていない。本格化する前だったとはいえ、いずれも条件戦でのものだけに、馬場が悪化するのは歓迎とは言えないだろう。

まとめ

着実にステップアップし、GⅠに有力馬として出走するまでに成長したファインニードル。オーナーがモハメド殿下から「ゴドルフィン」名義に変わって初めてのGⅠ参戦となることからも、より注目度が高い。スプリント王の座を射止めることができるか。

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