2019年10月26日、京都競馬場でスワンステークス(GⅡ/芝1400m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるモズアスコット、ダイアトニック、グァンチャーレ、スマートオーディン、トゥザクラウンらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年間のデータを参考に予想を進めていく。
目次
スワンステークスの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気が勝ったのは2回で、2着は2回、3着は1回。やや心もとない数字が残り、人気を鵜呑みにはできない。
上位人気も同じような結果が残るが、その中身を見ると2番人気が4勝。伏兵の一発が結構入るイメージが強いのがスワンステークスだ。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 意外と逃げが残る
脚質・逃げ(2- 2- 2-4)
勝率 20.0% │ 複勝率 60.0%
直線が平坦とはいえ、外回りのスワンステークス。結構逃げが残る。ここ数年は逃げが苦戦だが、5年連続馬券圏内に入っており、忘れたころに活躍することが考えられる。
このほかの脚質は似たり寄ったり。先行、中団、後方いずれも同じようなアベレージだ。上がり3ハロン1位の信頼度がやや低く、2位以降もパッとしないというのがヒントか。
少頭数の去年は4コーナー10番手のロードクエストが差し切った。前残り3頭で決着する傾向にはなく、必ず後ろからの馬が1頭絡むことも覚えておきたい。
予想参考データ② 3歳馬の取捨選択
3歳馬は過去20頭が参戦し、4勝もしている。斤量が軽くなるというのも大きいだろうが、短距離となるとそこまで差は出にくいという見方もできる。
傾向としては、すでに古馬と対戦し、人気ながら惨敗した馬、ダートを使った馬、上がり馬などバラエティに富んでいる。
スプリンターズステークスコンマ7秒差8着と大健闘のノーワン1頭だけの3歳馬。穴狙いをしたい人にはおすすめか。ちなみに7歳以降の馬は17頭参戦してすべて着外だ。
予想参考データ③ 距離短縮組の取捨選択
距離延長組よりも短縮組が強いスワンステークス。マイルからの短縮が強く、1800からの短縮はやや数字が落ちる。2000メートル以上の重賞を制したマイスタイルの距離短縮の挑戦は意外と歴史的なことのようだ。
安田記念組なら、1秒負けまでもしくは2人気まで。この両方を兼ねているのがいい。他の距離短縮組も狙い方はそのようなものでいい。
延長組はスプリンターズステークスなら1秒負け、できればコンマ5秒負けまで。それ以外は勝ちが欲しい。距離延長は不利なのかもしれない。
2019年の危険な人気馬は?
スマートオーディンは人気になる見込みだが、好走条件に合致せず、阪急杯の勝ちがむしろ奇跡で、安田記念の負けが本来の姿か。鉄砲も利かないし、狙うには厳しいかもしれない。スワンステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、モズアスコットは3つ目の消しデータに合致している。去年手薄なメンバーで勝てなかったのも痛いが、去年の安田記念以降がそこまでの成績。連闘などタフに使った方がいい馬なのかもしれない。2走目もパッとせず、少し微妙か。
反対にグァンチャーレは危険なデータに一つも当てはまらない。良くも悪くも相手なりに走るため、安田記念の激走もその範疇だろう。ただ、オープン特別やリステッド競走の勝利など去年の3着時よりパワーアップしている。意外と上位人気がデータ的に微妙で、狙うならここだろう。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、グァンチャーレと言えそうだ。