2019年9月16日、中山競馬場でセントライト記念(GⅡ/芝2200m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるリオンリオン、ルヴォルグ、ニシノデイジー、ザダル、ランフォザローゼス、サトノルークスらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
新潟で開催された2014年を除く過去10回のデータを参考にする
目次
セントライト記念の人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気が勝ったのは2回だが、2着は3回、3着は1回。平均的ではあるが、1番人気としてはもう少しといったところか。
比較的上位人気は安定し、ここ3年は馬連3ケタ配当といささか面白みがないが、伏兵の一発もあって、要警戒だ。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 前で粘りを見せろ!
脚質・先行(5- 3- 3-24)
勝率 14.3% │ 複勝率 31.4%
中山は基本的に前残りだが、逃げ馬はそれほど強くなく、道中を5番手以内で走るような馬が粘り腰を見せて結果を残すケースが多い。
2010年のように道中最後方にいた馬が差し切るケースもあるが、これは2着だったヤマニンエルブのハイペース大逃げによるもの。基本は前で考えたい。
近年は60秒や61秒などペースが落ち着くことが多い。ダービーでのリオンリオンの大逃げ、横山典弘騎手の組み合わせは魅力だろうが、そこはどうか。
予想参考データ② ダービー組の取捨選択
前走ダービー(6- 3- 3-15)
勝率 22.2% │ 複勝率 44.4%
ローズステークスはオークス組が強い、となればセントライト記念はダービー組が強い、当たり前といえば当たり前なのかもしれない。
面白いことにダービーで2ケタ着順だった馬がかなり来ている。単に東京が合わない、中山巧者など色々あるにしても、ダービーでもここでも好走するのは相当限られる。
中山で実績があってダービーでは惨敗したような馬が狙いになるかもしれない。ダービーだけで判断するのは酷だろう。
予想参考データ③ 上がり馬の取捨選択
秋の3歳重賞は、夏の上がり馬がどれだけ頑張れたかが注目だが、今年から降級がなくなり、明らかな3歳有利の環境だったため、そもそも割り引いた方がいいという見方がある。
しかも、1000万条件を負けるような馬がセントライト記念で好走するなど、勝っているかどうかすら問われない。当然1勝クラスの馬は前走勝ちが条件だが、差をつけているかどうか。
ここ数年は上がり馬があまり絡まず、ダービー組が席巻する。上がり馬のメンツを見る限りでは、そこまで評価しなくても良さそうだが。
2019年の危険な人気馬は?
ニシノデイジーは人気になる見込みだが、中山でさほど結果を出せておらず、休み明けもこれが初めて。ダービーで検討した分、人気になるかもしれないが、あまりに危険といったところか。セントライト記念の好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、サトノルークスは2つ目の消しデータに合致している。ダービーは惨敗だったが、3秒負け。あれだけ逃げたリオンリオンすら捉えきれなかった。遠征が苦手、そんな印象すら感じる。非根幹距離で強いだけにそこがポイントだが、いくらなんでもか。
反対にザダルは危険なデータに一つも当てはまらない。ヒョウの影響で1週スライドしたプリンシパルステークスを勝ち、無理せず秋に臨んだのはプラス。中山は2戦2勝、前目で脚を使えるのも魅力的だ。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、ザダルと言えそうだ。