2018年1月8日、京都競馬場でシンザン記念(GⅢ/芝1600m)が行われる。ファストアプローチ、エアアルマス、カシアス、スターリーステージ、アーモンドアイらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
近年の1着馬にはジェンティルドンナ、ミッキーアイルなど後のGⅠ馬がいたり、3冠馬オルフェーヴルがこのレースでは2着となっていたり、3歳クラシックあるいはマイル路線で活躍する名馬の登竜門とも言えるレースとなっているのがシンザン記念だ。
2016年、2017年と単勝8番人気の人気薄が連勝していることもあり、登竜門とも言えるレースの割には順当では収まらないことが多いレースとなっている。
そこで、ここでは過去10年のシンザン記念の結果を元としてデータ分析を行い、激走馬を見つけていく。
目次
注目点① 逃げ先行脚質に注目
脚質に注目した時に、前々で競馬できていた馬の成績がいいことがわかる。
これは、年末までのCコースから仮柵が取れるAコースに変わり、内ラチ沿いにグリーンベルトとも言うべき走りやすい場所ができていることとも関係していると思われる。
脚質上り別集計 シンザン記念 過去10年
脚質上り | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
平地・逃げ | 2- 1- 1- 6/ 10 | 20.0% | 40.0% |
平地・先行 | 5- 3- 4- 26/ 38 | 13.2% | 31.6% |
平地・中団 | 1- 4- 4- 45/ 54 | 1.9% | 16.7% |
平地・後方 | 2- 2- 1- 44/ 49 | 4.1% | 10.2% |
集計期間:2008年 ~ 2017年
注目点② 内枠が好成績
CコースからAコースへコースが変わることの影響が馬番別で集計してもわかる。
元々、競馬は距離ロスなくレースを進めることができる内枠が有利になることが多いのだがシンザン記念においては顕著となっていて10番枠以降2桁馬番の馬の成績が振るわない。
馬番別集計 シンザン記念 過去10年
馬番 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
1番 | 1- 2- 1- 6/10 | 10.0% | 40.0% |
2番 | 1- 0- 1- 8/10 | 10.0% | 20.0% |
3番 | 0- 2- 0- 8/10 | 0.0% | 20.0% |
4番 | 1- 1- 1- 7/10 | 10.0% | 30.0% |
5番 | 1- 0- 2- 7/10 | 10.0% | 30.0% |
6番 | 1- 0- 1- 8/10 | 10.0% | 20.0% |
7番 | 1- 2- 0- 7/10 | 10.0% | 30.0% |
8番 | 1- 0- 0- 9/10 | 10.0% | 10.0% |
9番 | 2- 0- 1- 7/10 | 20.0% | 30.0% |
10番 | 0- 0- 1- 9/10 | 0.0% | 10.0% |
11番 | 0- 1- 0- 9/10 | 0.0% | 10.0% |
12番 | 1- 1- 1- 7/10 | 10.0% | 30.0% |
13番 | 0- 0- 0- 9/ 9 | 0.0% | 0.0% |
14番 | 0- 1- 1- 6/ 8 | 0.0% | 25.0% |
15番 | 0- 0- 0- 7/ 7 | 0.0% | 0.0% |
16番 | 0- 0- 0- 5/ 5 | 0.0% | 0.0% |
17番 | 0- 0- 0- 1/ 1 | 0.0% | 0.0% |
18番 | 0- 0- 0- 1/ 1 | 0.0% | 0.0% |
集計期間:2008年 ~ 2017年
注目点③ 前走阪神競馬場芝1600m組が好走
前走のコース距離別集計で3着馬までが該当するコースのみをピックアップすると次の通りとなり、阪神競馬場芝1600m組の好走が目立つ。
なお、中山競馬場芝1600mはGⅠ朝日杯フューチュリティステークスが中山競馬場で開催されていた時が中心で、2015年以降は該当馬すらいないので今回該当馬が2頭いるとは言え、多少割引が必要だ。
前走コース別集計 シンザン記念 過去10年
前走コース | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
阪神・芝1600外 | 4- 3- 4-28/39 | 10.3% | 28.2% |
中山・芝1600 | 4- 2- 0-20/26 | 15.4% | 23.1% |
阪神・芝1400 | 1- 0- 2- 8/11 | 9.1% | 27.3% |
東京・芝1800 | 1- 0- 0- 1/ 2 | 50.0% | 50.0% |
中京・芝1200 | 0- 1- 0- 1/ 2 | 0.0% | 50.0% |
中京・芝1800 | 0- 1- 0- 3/ 4 | 0.0% | 25.0% |
東京・芝1400 | 0- 1- 0- 2/ 3 | 0.0% | 33.3% |
京都・芝1600外 | 0- 1- 0- 1/ 2 | 0.0% | 50.0% |
京都・芝1800外 | 0- 1- 0- 0/ 1 | 0.0% | 100.0% |
中京・芝1600 | 0- 0- 1- 1/ 2 | 0.0% | 50.0% |
阪神・芝1200 | 0- 0- 1- 6/ 7 | 0.0% | 14.3% |
阪神・芝2000 | 0- 0- 1- 5/ 6 | 0.0% | 16.7% |
京都・芝1400 | 0- 0- 1- 3/ 4 | 0.0% | 25.0% |
集計期間:2008年 ~ 2017年
まとめ
今年の出走予定馬で前走が阪神競馬場芝1600m且つ逃げ先行脚質なのは以下の5頭。
エアアルマス 前走12月 2日 2歳未勝利戦 1着
カシアス 前走12月17日 GⅠ・朝日杯フューチュリティステークス 7着
ヒシコスマー 前走12月17日 GⅠ・朝日杯フューチュリティステークス 15着
ファストアプローチ 前走12月17日 GⅠ・朝日杯フューチュリティステークス 6着
ブランモンストル 前走12月23日 2歳未勝利戦 1着
ただし、朝日杯フューチュリティステークスが阪神競馬場に移ってからは4頭が挑戦しているものの馬券圏内に入ったのは1頭しかいない(2015年・ナヴィオン3着)ことからここではさらに以下の2頭に激走馬候補を絞りたい。
エアアルマス
ブランモンストル
あとは、当日の枠順から絞れば更に絞ることができそうだ。
ただし、単勝人気別や馬主別、血統などからは、これと言った傾向が見られないため軸馬が決まった後は、気になった馬に手広く流す方法が得策といえるかもしれない。
明け3歳のこの時期に気になる馬を見つけておけば、長い間追いかけていくことができるのがこの時期のレースの特徴だ。
宝の原石を見つけるつもりで予想してみてはいかがだろうか。