札幌2歳S2021の競馬予想分析!3つのデータから導く危険な人気馬

2021年9月4日、札幌競馬場で札幌2歳ステークス(GⅢ/芝1800m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。

馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。

人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。

「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。

果たして、人気が想定されるジオグリフ、トップキャスト、リューベック、ダークエクリプス、アスクワイルドモアらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。

函館開催だった2013年を除く過去10年のデータを参考にしていく。


目次

札幌2歳ステークスの人気馬成績

過去10年のデータを見ると、1番人気は2勝、2着は2回、3着は3回。単勝2倍台は未勝利、3倍台でも安定しないとなると、人気馬を疑ってかかるのがよさそうか。

伏兵馬が度々飛び込んでくるレースであり、それなりに振り回しても十分リターンが見込めるレースと言える。

ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。

予想参考データ① 新馬未勝利組の取捨選択

前走新馬組(5- 5- 6-52)
勝率 7.4% │ 複勝率 23.5%

前走未勝利組(4- 1- 0-22)
勝率 14.8% │ 複勝率 18.5%

ここを勝てばダービーまですんなりと計画を立てられることもあり、ここを目標にして新馬や未勝利を使ってくる陣営もいる。去年は1着がソダシ、2着がユーバーレーベン、3着がバスラットレオンとしっかりクラシックに直結させている。馬券に絡みやすい新馬組、1着が多い未勝利組といったところか。

過去5年で見る限り、新馬に関しては前走1800メートルで勝っていることが条件に。傾向的には1番人気で勝っておきたいところ。唯一の例外は東京の1800を勝ち、4番人気で着差なし勝利、ソダシの2着だったユーバーレーベンぐらいで、着差ありの1番人気が新馬戦での傾向。未勝利に関してはコンマ2秒以上の勝利で、圧勝であれば圧勝であるほどよさそうだ。

ユーバーレーベンと同じ道を辿るのがジオグリフ。本来の傾向に合致するのがリューベック。未勝利組で物足りないのがアスクワイルドモア。

予想参考データ② 牝馬の取捨選択

牝馬の出走頭数は牡馬に比べてかなり少ない。しかし、出てきた牝馬の成績は十分よかった。複勝率では牝馬が上回っており、牝馬にも注目すべきだろう。ソダシやユーバーレーベンだけでなくアヴェンチュラやクロコスミア、レッツゴードンキなどの牝馬も活躍している。

これらの馬の傾向として、主要な傾向ではないオープン特別組で結果を出した馬や牡馬相手に圧勝した馬など、既に同世代の牡馬に優っている姿を見せた牝馬が来る傾向にある。

トップキャストは前走がコンマ6秒差の圧勝、オンリーオピニオンもコンマ5秒差の完勝でクリノメガミエースに至っては1秒以上の楽勝だったが、クリノメガミエースに関してはダートなのでかなり割り引くべきだろう。

予想参考データ③ 人気馬たちの前走レベル

ジオグリフの前走は6月東京の新馬戦。ゆったりとしたスローペースで、勝負は上がりの勝負に。前にいた余力のある馬たちの勝負となり、結局決め手が優れていたジオグリフが勝利。33秒3の末脚が光った。同条件の新馬戦で比較すると、1分48秒2のタイムは破格で、レースのラップが後半3ハロン33秒5も優秀。新馬戦でこれと同じタイムを残した馬にはラストドラフトやブラストワンピースなどがいる。しかもこれらの馬は秋の新馬戦。6月の東京最終週にこれだけやれれば人気になるのも当然だ。

トップキャストの前走は7月函館の新馬戦。こちらは平均ペースで逃げる展開で、4コーナーの時点でぶっちぎり、3着とは2秒5も突き放している。同条件の新馬戦で比較するとこれを上回るのはフローラステークス勝ちがあるウィクトーリアの新馬戦。状況が酷似し、札幌2歳ステークスも使っているが、2番人気で7着と大敗。逃げられるとは限らず、もまれた時に脆さが出る可能性も。

リューベックの前走は7月函館の新馬戦で、トップキャストの1週前。こちらは新馬戦ならではのドスローで、上がりの勝負に持ち込んで勝利している。タイムも平凡で、しっかりと勝ち切ったというのが収穫ぐらいのもの。ただ同じ新馬組は苦戦傾向にあり、先ほど紹介した2頭の新馬戦より見劣りすると言われても反論できない。

ダークエクリプスの前走は8月函館の新馬戦。リューベックよりもさらに遅いペースで流れ、前目で競馬をしていたダークエクリプスが直線で抜け出して勝利している。勝ち上がりの馬は一応いるが、この時の新馬戦で人気を分け合いながらも抜けきれなかった馬たちで、未勝利戦で本来の存在感を見せた形に。それだとレベルが高い新馬戦だったと言えるのかどうか。

アスクワイルドモアの前走は8月函館の未勝利戦。未勝利戦ということもあって平均ペースで流れ、アスクワイルドモアは4番手。最初に先頭に躍り出たセイウンプラチナを満を持して差す形となり、これが決まっている。しかし、トップキャストより1秒以上遅いのはどうか。函館1800を3戦して未勝利脱出だが、タイム的にこれが精一杯か。だとすると、1着で買うには厳しい気がするのだが。

2021年の危険な人気馬は?

アスクワイルドモアは人気になる見込みだが、勝ち上がりが遅かった割に未勝利脱出が決して圧倒的ではなかった。之だと厳しいか。札幌2歳ステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。

また、ダークエクリプスは3つ目の消しデータに合致している。タイムがあまりにも遅く、流れた時のビジョンが見えない。

反対にジオグリフは危険なデータに一つも当てはまらない。トップキャストと迷ったが、2か月しっかりと休めたのは大きく、ダメージはないだろう。タイム的には申し分なく、ここを圧勝しても不思議ではない。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、ジオグリフと言えそうだ。

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