2020年9月5日、札幌競馬場で札幌2歳ステークス(GⅢ/芝1800m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるピンクカメハメハ、ソダシ、バスラットレオン、ウインルーア、ユーバーレーベンらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
函館開催だった2013年を除いた過去10年のデータを参考にしていく。
目次
札幌2歳ステークスの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は2勝、2着は2回、3着も2回。1倍台や2倍台の信頼度が微妙で、人気だから勝つというのは認めがたい。
単勝6番人気までに勝ち馬が出ている一方、伏兵馬もチラホラと活躍しており、取捨選択が非常に大事だ。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 前走未勝利組の取捨選択
前走未勝利(4- 1- 0-18)
勝率 17.4% │ 複勝率 21.7%
データ的に新馬組よりも未勝利組の方が勝率がいい。過去10年の頭数だけをみれば何倍も違うが、にもかかわらず、勝ち星は同じ4勝。未勝利組の方に注目したい。ちなみに未勝利組が2連勝中だ。
傾向を見ると、コンマ2秒差以上の勝利と1番人気1着がワンセット。そうでないケースでも2番人気1着でコンマ8秒差の圧勝だったことから、それなりのものが求められる。
ちなみにこの水準をクリアしているのはウイングリュックのみ。同じウインでもウインルーアは3番人気1着で、コンマ3秒差の勝ち。これをどう捉えるか。
予想参考データ② 北海道以外を使った組の取捨選択
基本的に函館や札幌で使った馬たちが強く8勝を挙げている。しかし、それ以外のところでも2勝を挙げる他、今年も福島や東京などを使った馬たちが出走している状況だ。
新潟と福島は1800、阪神と東京は1600という傾向。前走の人気は6番人気まで、少しでも差をつけて勝っていればそれでいい。
意外と1番人気1着はおらず、これまでの傾向と外れた馬が多い。しかも、ここ数年はほとんど函館か札幌を使った馬で決まっており、全切りも視野に入れていいかもしれない。
予想参考データ③ コスモス賞やクローバー賞の取捨選択
未勝利、新馬、それ以外でチェックをするならコスモス賞やクローバー賞を忘れてはならない。特にクローバー賞はアベレージもよく、無視は禁物だ。
ただ傾向ははっきりしていて、クローバー賞は勝利か1番人気2着まで、コスモス賞は勝利か3番人気まで。新馬や未勝利ばかりに囲まれながら、求められるのはもう1つ勝っていることだ。
今年は水準をギリギリ満たしているのがコスモアシュラ。逃げての3着だったが、あまり逃げが決まらないのがこのレース。どこまで信用できるか。
2020年の危険な人気馬は?
ソダシは人気になる見込みだが、母ブチコはダートで活躍し、気性難に泣いた馬。新馬こそいいタイムで勝ったが、新馬を走った他の馬が微妙な結果になっており、時計ほど走るのか微妙だ。札幌2歳ステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、ウインルーアは1つ目の消しデータに合致している。悪くはないが、未勝利組にしてはパンチが弱い。1つ勝ってここでどうか。
反対にバスラットレオンは危険なデータに一つも当てはまらない。前走の新馬戦は逃げ切り勝ち、2着だったモリノカンナチャンは未勝利を脱出している。札幌開催ながら33秒6の脚を逃げて出せたのも魅力的。鞍上も先週重賞を勝利し、ここは勢いを見せたい。人気馬の中で最も不安要素が少ないのは、バスラットレオンと言えそうだ。