エリザベス女王杯2017の予想データ分析…ルージュバックの4つの不安と3つの好走条件


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次こそ、栄光をつかむとき――。

2017年11月12日、京都競馬場でエリザベス女王杯(GI/芝外回り2200m)が行われる。人気を集めそうなのが、オールカマーで牡馬を一蹴したルージュバックだ。2歳から注目を集めて春のクラシックではいずれも1番人気に支持された。しかし、GIではオークスの2着が最高で、いまだに栄冠には届いていない。

“今回こそ”の期待が集まるが、果たしてルージュバックはエリザベス女王杯を勝てる力を持っているのか? 今回はその可能性を探っていこう。


不安要素① マンハッタンカフェ産駒の特徴

昨年のエリザベス女王杯はマンハッタンカフェ産駒のクイーンズリングが勝った。だから「マンハッタンカフェが不安要素」と言われても、ピンと来ない方がほとんどではないだろうか。

もっとも、昨年の覇者が同産駒だからといって、必ずしもルージュバックに向いているというわけではない。例えば、マンハッタンカフェ産駒は全般的に、GIでパフォーマンスを極端に落とす傾向にあるのだ。

◉マンハッタンカフェ産駒重賞成績
——————————
クラス 着別度数
——————————
G3 25- 30- 25-263/343
G2 15- 18- 19-185/237
G1 4- 8- 8-119/139
————————————-
クラス 勝率 複勝率 単回値 複回値
————————————-
G3 7.3% 23.3% 83 104
G2 6.3% 21.9% 44 78
G1 2.9% 14.4% 47 82
————————————-

ご覧の通り、GIの勝率は3%を切る。「最高峰のレースなんだから、当たり前じゃないか」という声が聞こえてきそうなので、他のリーディング上位種牡馬を見ていくと……

◉ダイワメジャー産駒重賞成績
——————————
クラス 着別度数
——————————
G3 13- 20- 22-174/229
G2 7- 13- 7-107/134
G1 5- 1- 6- 86/ 98
——————————
クラス 勝率 複勝率 単回値 複回値
————————————-
G3 5.7% 24.0% 45 76
G2 5.2% 20.1% 61 71
G1 5.1% 12.2% 58 62
————————————-

◉シンボリクリスエス産駒重賞成績
——————————
クラス 着別度数
——————————
G3 7- 6- 14-143/170
G2 11- 5- 7-123/146
G1 4- 6- 2- 66/ 78
——————————
クラス 勝率 複勝率 単回値 複回値
————————————-
G3 4.1% 15.9% 35 65
G2 7.5% 15.8% 83 53
G1 5.1% 15.4% 26 42
————————————-


多少のばらつきがあるとはいえ、確率的にはGIIIもGIIもGIも変わらない。マンハッタンカフェ産駒はリーディング上位種牡馬の中でも、GIでパフォーマンスを落とす傾向にあるわけだ。

不安要素② クイーンズリングは恵まれた?

マンハッタンカフェ産駒の牝馬でGIを勝っているのは2頭。レッドディザイアとクイーンズリングだ。

この2頭のレースぶりを振り返ってみると、ある共通点が見えてくる。いずれも……

・内枠だったこと
・内々をまわり、ロスなく立ち回ったこと
・何の不利も受けなかったこと

もともとマンハッタンカフェ産駒はディープインパクト産駒やキングカメハメハ産駒に比べてスケール感で劣る。しかし、立ち回りのうまさや器用さがあるため、重賞でも結果を残すことができていた。

昨年のクイーンズリングを振り返ってみてもそうだ。

もともとクイーンズリングは、末脚を武器に重賞戦線で戦ってきた馬だった。フィリーズレビューでは後方14番手という位置取りから末脚一閃で13頭をごぼう抜きしたほどだ。しかし、大外一気の脚質では栄冠まで後一歩、届いていなかった。

そんなクイーンズリングだったが、京都牝馬Sと府中牝馬Sを先行策で制すると、迎えたエリザベス女王杯でもマンハッタンカフェ産駒の特徴を最大限に活かすことに成功した。内枠から内々を立ち回り、最後の直線でもスムーズに前が空いた。もともと末脚はしっかりしている馬なだけに、しっかり差し切って栄冠を手にした、というわけだ。ミルコ・デムーロ騎手の手腕や、12番人気のシングウィズジョイが2着に来る“マンカフェ馬場”だったことも幸いした。

要するに、マンハッタンカフェ産駒がGIを勝つには……

・内枠であること
・内々をまわり、ロスなく立ち回ること
・何の不利も受けないこと


この条件を満たす必要があるわけだ。

不安要素③ 完璧過ぎた前哨戦

この条件がハマったのが、前哨戦のオールカマーだった。内枠からロスなく立ち回り、直線で末脚を発揮して勝ち切る……。まさにマンハッタンカフェ産駒が重賞を勝つパターンの見本のようなレースだった。

あのようなレースができたなら、エリザベス女王杯でも勝つ可能性は十分に出てくるだろう。

しかし、一方で、もしひとつでも条件がズレてしまうと……戴冠の可能性は一気に低くなってしまう。

不安要素④ パフォーマンスを落としてきた過去

もともとルージュバックもクイーンズリングと同じで、大外一気という「力でねじ伏せる競馬」ではGIを取れなかった。

だから、GIIIやGIIで高いパフォーマンスを発揮(=GIII、GIIのポテンシャル勝負なら勝てた)し、GIであと一歩1着に届かない(GIのポテンシャル勝負では厳しかった)というキャリアを繰り返してきたわけだ。

今回も、大外一気の競馬を選択するようなら、今まで通りの結果に終わる可能性が高いだろう。

3つの好走条件は?

まとめると、ルージュバックには数々の不安要素がある。ただし、以下の条件を満たせば、好走の可能性は非常に高まってくる。

・内枠であること
・内々をまわり、ロスなく立ち回ること
・何の不利も受けないこと

果たして、ルージュバックはGIタイトルを取れるのか? まずは枠順発表に、注目が集まる。



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