2020年4月5日、阪神競馬場で大阪杯(GⅠ/芝2000m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるダノンキングリー、クロノジェネシス、ラッキーライラック、ブラストワンピース、ワグネリアンらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
GⅠ昇格後の過去3回のデータを参考にする。
目次
大阪杯の人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気が2勝、2着と3着はない。キタサンブラック、スワーヴリチャードと人気どころが勝ったが、去年の1番人気ブラストワンピースは6着。
去年のアルアインを始め、必ず6番人気以下の伏兵馬が飛び込んでくるレースなので、ここはちょっとしたヒモ荒れを狙うべきだろう。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 前走はGⅡ以上で3番人気以上
過去3年で馬券圏内に入った9頭を見ると、いずれもGⅡ以上、3番人気以上に推されていた。着順は掲示板がほとんど、1着だったケースは意外と少ない。
金鯱賞で5着や6着に沈んで人気を落とす馬が活躍する機会があるが、左回りの中京2000、右回りの阪神2000は全くの別物だから、巻き返しは当然だろう。
このファクターを通してみると、8頭まで絞られる。金鯱賞からの巻き返しを狙うならロードマイウェイ、チャレンジカップを勝っており、コースの相性の心配は一切ない。
予想参考データ② 4コーナーは2番手以内
阪神の直線は外回りは長いが、内回りは短い。そのため、スワーヴリチャードのように、2コーナーまで15番手だった馬がポジションを一気に上げて、4コーナーでは先頭みたいな感じが普通。
キタサンブラックも2番手で4コーナーを回ってきたし、去年2着のキセキも2番手。よほど切れる脚がないと、なかなか前はとらえきれないだろう。
上がり3ハロン1位で馬券に絡んだケースはペルシアンナイトだけ。GⅡの産経大阪杯時代までは結構来てたことを思うと、GⅠとGⅡでは傾向は異なるというわけだ。
予想参考データ③ 内枠がなぜか勝てない
内回りの阪神、普通は内枠が有利でもなんらおかしくないが、大阪杯に限っては1枠は死に目、特に1番枠は過去10年1回も来ていない。
ペースそのものは落ち着きやすく、固まりやすいから内枠が有利でも不思議ではないが、15番枠で勝利する馬もいるなど、1枠以外は結構来やすい。
今週からやや外側に柵が設置されるため、先週までの傷んだ内のコースは走らなくて済む。しかし、先週の時点ですでに傷みがあった現状だとその効果は果たして。
2020年の危険な人気馬は?
ワグネリアンは人気になる見込みだが、人気馬よりやや後ろで競馬をするのがどうか。それでも去年は3着に来ているので、来ても不思議ではないが、古馬混合戦に出るようになってからの成績がイマイチ微妙。惨敗もあり得るだろう。大阪杯の好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、ラッキーライラックは3つ目の消しデータに合致している。デムーロ騎手は時折出遅れることがあるので、そこの覚悟はまず必要だ。あと、非根幹距離で良績を近年挙げている現状を見ると、2000メートルですんなり勝てるかはわからない。
反対にブラストワンピースは危険なデータに一つも当てはまらない。去年の大阪杯こそ負けたが、これは道中の位置取りの問題。もう一列前で競馬ができればわからなかった。札幌記念で勝ち、AJCCも勝っている。本来阪神のこの条件はぴったりだが、さてどうか。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、ブラストワンピースと言えそうだ。