有力馬に食らい付くのはどの馬か――。
2018年4月1日、阪神競馬場にて大阪杯(G1/芝 2000m)が行われる。スワーヴリチャード、サトノダイヤモンド、シュヴァルグランを筆頭に錚々たる顔ぶれの一戦となった。
人気上位馬の強さが光る馬柱だが、ここでは大崩れしない堅実な走りを見せてきたダンビュライトに注目してみよう。何か面白い傾向が見つかるかも知れない。
目次
期待① 大崩れしない強さとコース適性
ダンビュライトはルメール騎手と挑んだ朝日杯フューチュリティを除けば、大崩れしない堅実な走りを見せているという特徴がある。
その大敗を除けば馬券にならなかった3走も5着、4着、6着と、しっかり粘り込んでいることが分かる。さらにこれらのレースがそれぞれ菊花賞、神戸新聞杯、東京優駿であることからもその強さが窺える。
さらに準オープンではあるものの、同コースで勝利した経験があることも高評価に値する。得意コースで皐月賞3着馬の意地を見せることができれば、十分足りる存在として期待できる。
期待② 追い切り評価
ダンビュライトは今回も栗東坂路で最終追い切りを行った。比較的好時計を出しやすいタイプの馬だが今回の内容はどうだったのか。
栗坂4F 50.5秒ラスト1F 13.2秒というものだ。浜中騎手を背に、一杯に追われてこの時計。僚馬には首差遅れたものの、状態が悪くないことを示す走りだった。
鞍上も感触を掴んだコメントを残しており、実りのある最終追い切りだったと思われる。
期待③ 前年秋以降の成績
データ分析によって一つの可能性が浮き上がった。
その分析は『前年秋以降のG1またはG2で4〜5着になった馬が過去10年間に数多く連対している』というものだ。
ダンビュライトは菊花賞の5着と神戸新聞杯の4着で、このデータ分析に該当しており、連対の可能性に注目が集まる
注意が必要なのは、スワーヴリチャード、ミッキースワロー、ペルシアンナイトなど他にも該当する有力馬がいることである。
不安① 乗り替わり
この馬にとって最大の不安は乗り替わりではないだろうか?
そう考えられる理由には前走の好内容がある。騎乗したのは言わずと知れたトップジョッキー、ミルコ・デムーロ騎手である。
前走のAJCCでは、逃げるマイネルミラノを前半は2番手集団で追走し、後半に差し掛かると単独2番手に躍り出た。
直線で抜け出したダンビュライトは、上がり最速で坂を駆け上がったミッキースワローの追随を許さず、見事完勝した。
M. デムーロ騎手の絶妙なレース運びによる勝利だったこともあり、今回乗り替わって浜中騎手になることは1つの不安になることは間違いない。
不安② 前走成績
データ分析からこの馬にとって不安要素となり得る結果が得られている。
それは『前走1着馬の不振』である。過去10年間の成績を前走着順別にまとめてみると、前走1着馬 : 0-2-4-11、2着馬 : 7-1-0-12、3着馬 : 1-3-2-9となっている。
注目すべきは前走1着馬の勝率である。複勝率はそれなりに高い水準であるのに対し、勝率は0.0%と非常に厳しい数字が出ている。
このデータ通りに行くのであればダンビュライトは、馬券内に来る可能性は高いが、優勝する確率はかなり低いということになるのだ。
まとめ
いかがだっただろうか?強豪揃いの大阪杯だが、ダンビュライトがそこに食らいつく可能性を感じることができたのではないか。
状態も上がっている今、勝ち鞍もある阪神2000mでG1タイトルを手にすることができるのか。今回挙げたポイントについて考察して馬券を検討するのも面白いのではないか。