2020年4月12日、阪神競馬場で桜花賞(GⅠ/芝1600m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるレシステンシア、デアリングタクト、リアアメリア、サンクテュエール、クラヴァシュドール、マルターズディオサらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
過去10年のデータを参考にしていく。
目次
桜花賞の人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は2勝、2着も2回、3着は1回。1倍台に支持されたのは5回、しかし、1勝しかしておらず、2回も着外があり、2倍台も1勝のみ。
伏兵馬が突っ込んでくることも多いが、単勝3倍台の馬は過去10年で4頭いて連対率100%。全体的に取捨選択はしておきたい。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① トライアル組の取捨選択
前走チューリップ賞組(6- 6- 6-26)
勝率 13.6% │ 複勝率 40.9%
前走フィリーズレビュー組(1- 0- 2-54)
勝率 1.8% │ 複勝率 5.3%
桜花賞で最も来やすいのはチューリップ賞組。それもそのはず、同じ舞台でトライアルをやっているのだから、ここで来れば、桜花賞で来ても何ら不思議ではない。
ただチューリップ賞1着で桜花賞も1着だったのはハープスター1頭のみ。2番人気以下で1着だった馬は2016年2着のシンハライトしか来ておらず、かなり不吉なデータだ。
フィリーズレビュー組は散々な結果が並ぶが、1番人気で連対した馬しか来ていない。1番人気馬はニュージーランドトロフィーに行ったので、ここは全切りという手もあるだろう。
さらに酷いのはアネモネステークス、過去10年馬券圏内に1頭も絡んでおらず、ここも全切りでやむなしかもしれない。
予想参考データ② 別路線組の取捨選択
トライアル組は結構大胆な取捨選択ができたが、次は別路線組。微妙な結果が残っているのがクイーンカップとフラワーカップ。クイーンカップは2番人気以上の勝利、フラワーカップは5番人気以上の勝利が絶対条件。
エルフィンステークスやシンザン記念、阪神ジュベナイルフィリーズからのぶっつけも勝利が条件、朝日杯からのぶっつけは去年のグランアレグリアだが、1番人気3着だった。
チューリップ賞組がほぼ1頭以上絡んでいるが、それを打ち負かすとすれば、オープン特別以上で1着、しかも人気で勝つというのが必要だろう。
予想参考データ③ 関東馬の取捨選択
ここ数年は関東の超大型牝馬がどうなるか、それが桜花賞の話題だったが、関東馬の傾向を見ると、前走は関西で走り、馬券圏内に入っていたケースがほとんどだった。
要するに、桜花賞が初遠征初関西というケースで激走する可能性が低いことを示唆する。まして、今年は新型コロナウイルスで馬以上に人がピリピリしており、勝手知ったるコースで競馬はしたいものだ。
前走関西で馬券圏内に入ったのはサンクテュエールとマルターズディオサ。特にサンクテュエールは、アーモンドアイと同じ臨戦過程、ルメール騎手でどうなるか。
2020年の危険な人気馬は?
リアアメリアは人気になる見込みだが、前走の阪神ジュベナイルフィリーズは非力な部分ばかりが目についた。末脚、枠順、共に魅力だが、前走があまりにも負けすぎで、果たしてそれを挽回できるだけの力を供えられたのか、疑問である。桜花賞の好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、マルターズディオサは1つ目の消しデータに合致している。チューリップ賞の勝ち方は見事だったが、データ的に不吉。2番人気以下1着の馬が勝利したケースは外回りコースができてからは1頭もいない。2着が精いっぱいで、いずれも2番人気での勝利。3番人気以下がさっぱりで、これを払しょくできるかどうか。
反対にサンクテュエールは危険なデータに一つも当てはまらない。小頭数とはいえ、3戦とも前目で競馬ができ、上がりも安定している。いずれもマイルで走り、シンザン記念で勝利。シンザン記念で連対した牝馬の活躍ぶりは相当だが、この時3着だったコルテジアはきさらぎ賞を制している。決してレベルは低くなかったとみるべきで、ローテ的には心配になる必要はない。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、サンクテュエールと言えそうだ。