2018年4月8日、阪神競馬場で桜花賞(GⅠ/芝1600m)が行われる。2歳女王ラッキーライラックやシンザン記念で牡馬相手に楽勝したアーモンドアイといった昨年種牡馬デビューしたオルフェーヴルとロードカナロア産駒の対決に注目が集まる。また、トライアル勝ちこそないが権利を獲得して参戦してきたディープインパクト産駒の巻き返しとなるかといった点も注目が集まる。
開催に際し、どのような血統の馬がいい成績を残しているのか、同コースでどのような血統の馬が台頭しているのか、過去のデータをもとに見ていくことにしよう。
今回、好走血統は過去10年、コース・距離別種牡馬成績は2013年以降のレースより集計を行った。
目次
過去10年好走馬血統
着順 | 人気 | 種牡馬 | 母父馬 |
---|---|---|---|
1 | 8 | ダイワメジャー | タイキシャトル |
2 | 3 | ハーツクライ | American Post |
3 | 1 | Frankel | Monsun |
1 | 3 | ヴィクトワールピサ | Pistolet Bleu |
2 | 2 | ディープインパクト | シングスピール |
3 | 6 | キングカメハメハ | アグネスタキオン |
1 | 5 | キングカメハメハ | マーベラスサンデー |
2 | 7 | ディープインパクト | Candy Stripes |
3 | 8 | ディープインパクト | トニービン |
1 | 1 | ディープインパクト | ファルブラヴ |
2 | 2 | ステイゴールド | Dixieland Band |
3 | 5 | ハーツクライ | スピニングワールド |
1 | 7 | ディープインパクト | Storm Cat |
2 | 2 | マンハッタンカフェ | Smart Strike |
3 | 14 | ダイワメジャー | アフリート |
1 | 2 | ディープインパクト | Bertolini |
2 | 4 | ディープインパクト | Machiavellian |
3 | 3 | ファルブラヴ | エルコンドルパサー |
1 | 2 | ディープインパクト | Marju |
2 | 1 | クロフネ | サンデーサイレンス |
3 | 4 | マンハッタンカフェ | ブライアンズタイム |
1 | 1 | キングカメハメハ | Salt Lake |
2 | 3 | バゴ | リアルシャダイ |
3 | 11 | キングカメハメハ | キャロルハウス |
1 | 1 | スペシャルウィーク | Caerleon |
2 | 2 | マンハッタンカフェ | Caerleon |
3 | 5 | アグネスタキオン | Double Bed |
1 | 12 | フレンチデピュティ | サンデーサイレンス |
2 | 15 | フジキセキ | ニホンピロウイナー |
3 | 5 | シンボリクリスエス | Fairy King |
解析・分析:注目血統は?
サンデーサイレンス系種牡馬産駒優勢の傾向が続いているのが分かる。特にディープインパクト産駒は昨年こそ上位入線はなかったが2011年以降毎年上位馬を出しており、今年も好走が期待できるだろう。他のサンデー系種牡馬もダイワメジャー・ハーツクライを筆頭に好成績を残している。非サンデー系ではミスタープロスペクター系のキングカメハメハ産駒が健闘しているが、二アークティック系種牡馬は昨年圧倒的な支持を集めたソウルスターリング(Frankle産駒)がなんとか3着を確保したに留まっている。同系統産駒は近年の傾向からは割引が必要であろう。
ディープインパクト産駒の母系に注目すると
2016年 シンハライト(母父シングスピール)
2014年 ハープスター(母父ファルブラヴ)
2013年 アユサン(母父Storm Cat)
2012年 ジェンティルドンナ(母父Bertolini)
2011年 マルセリーナ(母父Marju)
母父ニアークティック系が近年の活躍馬の傾向となっている。複数の優勝馬を出している母父ニアークティック系の該当馬はアユサンの全妹であるマウレア以外にもトーセンブレス・フィニフティ・プリモシーン・レッドサクヤと複数の出走予定馬が候補に挙がる。これらの馬たちが果たして上位人気馬達を脅かす存在となりうるか。
キングカメハメハの系統では同産駒以外にルーラーシップ・ロードカナロア産駒が出走を予定している。近年の傾向ではアットザシーサイド(母父アグネスタキオン)・レッツゴードンキ(母父マーベラスサンデー)など母父サンデー系との相性が良い。人気を集めるであろうアーモンドアイの好走が期待される。
出走予定馬・種牡馬コース成績
種牡馬 | 着別度数 | 勝率 | 複勝率 |
---|---|---|---|
ロードカナロア | 4-3-0-3 | 40.0% | 70.0% |
ダイワメジャー | 16-18-18-136 | 8.5% | 27.7% |
ディープインパクト | 55-49-39-247 | 14.1% | 36.7% |
パイロ | 1-0-0-10 | 9.1% | 9.1% |
リーチザクラウン | 1-1-2-9 | 7.7% | 30.8% |
Frankel | 4-1-1-4 | 40.0% | 60.0% |
ヴィクトワールピサ | 2-7-6-26 | 4.9% | 36.6% |
ストロングリターン | 0-0-0-1 | 0.0% | 0.0% |
ステイゴールド | 12-9-12-103 | 8.8% | 24.3% |
マンハッタンカフェ | 8-8-7-68 | 8.8% | 25.3% |
スーパーホーネット | 0-0-0-1 | 0.0% | 0.0% |
Speightstown | 0-0-0-2 | 0.0% | 0.0% |
オルフェーヴル | 2-1-1-9 | 15.4% | 30.8% |
ショウナンカンプ | 0-0-0-7 | 0.0% | 0.0% |
キングカメハメハ | 13-13-14-137 | 7.3% | 22.6% |
ルーラーシップ | 0-4-3-15 | 0.0% | 31.8% |
集計期間:2013.1. 1 ~ 2017. 12. 28
解説・分析:注目血統は?
同条件で好成績をのこしているのはやはりサンデーサイレンス系ということになり、ディープインパクトを筆頭にダイワメジャー・マンハッタンカフェ・ステイゴールドと続く。
近年産駒がデビューした種牡馬の中ではロードカナロアやFrankelがサンデーサイレンス系以上に優秀な数字を残しており、アーモンドアイやシグナライズの走りに注目したい。最有力馬ラッキーライラックが出走するオルフェーヴルもこの条件では安定した成績を残しており、同馬の走りにも期待が持てるだろう。