2018年3月4日、中山競馬場でオーシャンステークス(GIII/芝12m)が行われる。レーヌミノル、ロードクエスト、ナックビーナス、ネロ、ビップライブリーらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
ここでは、中山1200mでは抜群の安定感を誇るナックビーナスが、待望の初重賞制覇を飾る3つの期待要素について分析をしていく。
高松宮記念の前哨戦にしてはメンバーが手薄な印象もあり、ここはチャンスが広がっているのは間違いない。
目次
要素① 抜群の中山スプリント適性
ナックビーナスはとにかく、中山芝1200mのコースを得意としている。全成績は古い順から2,1,2,1,1と、5戦して連を外していないのである。
昨年のこのレースでも2着しており、開幕間もなくある程度時計の出る馬場でも全く問題としていないことが伺える。
余談ではあるが、中山ならD1200m、芝マイルを入れても馬券圏内を外したことはなく、よっぽど最後の坂を含めた中山のコース形態が合うのだろう。
要素② 条件不問の持続性
上には中山スプリント限定での成績を載せてその適性を記したが、本質的には条件を問わず持続的なラップを刻み、早め抜け出しorゴール前でちょい差しといった安定感のあるレースが出来るタイプである。
またそういった性質が、馬場を問わず発揮できる点も魅力である。
一時期の京都のような高速馬場にも対応し(一昨年の葵S・1着)、パワーの居る洋芝(昨年のキーンランドC・3着)にも対応できることがその証明だ。
馬場も問わず持続的なラップでレースを支配できるという部分では、最後の坂があり後ろからの差し脚が鈍ったり、ごちゃつきやすい中山コースが合っているという説明にもなるだろう。
要素③ 横山典騎手に手が戻ってひと押し
ゲートの出(一歩目)が若干遅い以外は特にクセはなく、逃げ~好位でペースを支配できれば比較的結果の出るナックビーナス。
しかし、突出したスピードや末脚があるわけではなく、あくまでレースを支配しつつ持続的なラップで押し切る・最後に差すという条件が勝利のために必要であり、誰にでも扱える馬という訳ではなさそうだ。
そのためか、陣営もある程度騎乗経験のあるジョッキーを中心に鞍上をチョイスしている印象だが、やはり横山典弘騎手との相性がいい。
横山騎手が芝の1200mでナックビーナスに騎乗した時の成績は、古い順から2,1,3,2,1となっており、非常に安定感があると言えるだろう。
まとめ
中山芝1200m適性、横山典弘騎手との相性を鑑みた上で、今回のメンバーに入れば、ナックビーナスの初重賞制覇の可能性は大いに高いのではないかと分析する。
ゲートの1歩目だけはあまり早くないので、できれば最内枠だけは避けたいところではあるが、変幻自在の横山典弘騎手ならどんなレース展開でもカバーしてくれるのではないだろうか。
今回は勝つための期待ということで書いたが、連軸という意味に変えれば他にいないぐらいの条件が揃っているように思う。ここは期待大だ。