日経賞2018の最終追い切り分析…キセキらの調教評価は?

2018年3月24日、中山競馬場で日経賞(GⅡ/芝2500m)が行われる。キセキ、ゼーヴィント、トーセンバジル、ロードヴァンドール、ガンコ、サクラアンプルール、ソールインパクトらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

今週には最終追い切りが美浦、栗東の東西トレーニングセンターで行われた。これを受けて、体調や仕上がり具合を一週前の調教と最終追い切りから考察していく。


目次

最終追いきり診断

今回は上位人気が予想される馬を中心に見ていくことにしよう。

キセキ・牡4歳(栗東・角居厩舎)

評価B+

3月14日1週前追い切り栗東CWコース(良)

6F79秒1―64秒2―50秒6―37秒4―11秒9

ルメール騎手騎乗でゴール前だけ気合いを入れてのスパート。香港遠征以来の競馬で時計は出ているものの、疲労の蓄積などの不安は残っている。あくまでも復帰初戦で八分まで仕上がっているかどうか、とみた方が良さそう。

3月21日最終追い切り栗東Pコース(良)

6F83秒3―67秒2―52秒7―38秒8―11秒5

良馬場のポリトラックを単走馬なりでの仕上げ。直線から最後までは気合いをつけて走らせ、スピード感ある走りは見せた。馬場の悪いCWコースを避けたのは疲労を恐れてのことと推測される。素軽さは出てきたが叩いてからが勝負のようだ。

トーセンバジル・牡6歳(栗東・藤原厩舎)

評価A

3月14日最終追い切り栗東CWコース(良)

6F81秒0―65秒5―50秒7―37秒3―12秒4

M.デムーロが騎乗して1000万下の僚馬を1.0秒追走して遅れてフィニッシュ。稽古駆けするタイプだけに少し時計が足りなく、また叩き良化タイプだけに乗り込みが足りない。

3月21日最終追い切り栗東CWコース(不良)

6F84秒5―67秒5―52秒4―37秒6―12秒1

馬場の良くないCWコースで、しっかりと強めの併せ馬で追われる。7馬身先行した僚馬をあっさりと交わすと3馬身の差をつけて楽々と先着。不良馬場に脚をとられることなくまとまったフォームで終始走れており、抜群の反応を見せてる。ここが本番と見間違うほどの仕上がり。

ゼーヴィント・牡5歳(美浦・木村厩舎)

評価B

3月14日1週前追い切り美浦南Wコース(良)

6F79秒7―65秒3―51秒1―37秒4―12秒3

ヴェラヴァルスター(4歳上1000万下)を一杯に追走し自己ベストに近いタイムで先着。3月7日にはスプリングSを勝ったステルヴィオと差のない併せ馬を消化。骨折明けだが順調に乗り込まれている。

3月21日最終追い切り美浦南Wコース(良)

4F53秒6―38秒4―12秒0

クイックモーション(4歳上500万下)を2馬身追走、直線は一杯強めに追って半馬身先着した。太め感はないが、まだ本調子一歩手前の感じからは抜け出せていない。これを叩けばレース感も戻って来るはず。ここは凡走もあり得るかも。

ロードヴァンドール・牡5歳(栗東・昆厩舎)

評価A-

3月14日1週前追い切り栗東CWコース(良)

6F78秒5―63秒5―50秒3―38秒1―12秒7

マイスタイル(4歳上オープン)との併馬で一杯に叩いて好時計をマーク。最後は少し脚が止まったように見えたが、意欲的な走りで気合い乗りも悪くない。

3月24日最終追い切り栗東坂路(不良)  併せ 一杯

4F53秒5―38秒6―25秒6―13秒1

不良馬場での追い切りは一杯に追って時計は出なかったものの、全体的にはしっかりと走れている。最後はやはり止まり気味になるのは気になるが、2週続けて一杯に追えていることはプラス材料。

サクラアンプルール・牡7歳(美浦・金成厩舎)

評価B

3月15日1週前追い切り美浦南坂路(良)

4F54秒6―39秒8―25秒9―12秒8

前走から間隔が詰まっているため、疲労を取るためにプール中心の運動。1週前も坂路軽めでの調整で負荷はかけていない。

3月21日最終追い切り美浦坂路(良)

4F54秒2―39秒0―25秒6―12秒5

僚馬と併せて強めに追われたが大きく離されて先着を許した。相当に押していたが、なかなかスピードが上がらず手前も替えなかった。反応ももうひとつ良くなく、叩いた効果が見えてこない最終追い切りだった。

有力馬が始動戦のため仕上がり具合が八分や九分といったところのため、順調に叩いている馬にもチャンスが十分にありそうな出走メンバー。よくも悪くも調教のデキがそこそこだったロードヴァンドールの出方次第のレース。

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