2019年1月27日、東京競馬場で根岸ステークス(GⅢ/ダート1400m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるサンライズノヴァ、ケイアイノーテック、コパノキッキング、キタサンミカヅキ、マテラスカイらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
なお、特に明記していない場合は過去10年のデータを対象とする。
目次
根岸ステークスの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気が勝ったのは3回、2着3回で3着0回となっており、信頼度はまずまず。
ただ、2番人気と3番人気の信頼度は低く、それなりに人気をしているから信頼できるというわけではないので注意をしていきたい。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 屈指の追い込み天国!
前走別の脚質成績を見ると、後方組の成績がかなりいい。
脚質・後方 ( 5- 2- 4-37)
勝率 10.4% │ 複勝率 22.9%
カフジテイクが最後方から差し切り勝ちを見せ、普段競馬を取り扱わないスポーツコーナーで取り上げられたこともあった。
1200メートル時代にはブロードアピールも同じような差し切り勝ちを見せるなど、基本的に直線だけでどうにでもなると思っていい。
上がり3F 1位 ( 5- 2- 1-2)
勝率 50.0% │ 複勝率 80.0%
これだけ顕著に出ていると、上がりだけの競馬をする馬から勝負をしても良さそうだ。
上がり3F 6位以下 ( 0- 2- 1-99)
勝率 0.0% │ 複勝率 2.9%
逃げた馬は2ケタ着順を連発させ、脚がない馬は負けやすい。末脚に賭ける馬がどれだけ強いか、これでお分かりいただけただろうか。
予想参考データ② 2つのトレンドに潜む盲点
ここ数年のトレンドはチャンピオンズカップと武蔵野ステークス、この2つからやってきた馬かどうかである。阪神開催のJCダート組がここで3着以内に入ることはなかったが、チャンピオンズカップが始まってからほぼ毎年馬券に絡む。
チャンピオンズカップでは足りなかった馬が来ているが、着差はすべて1秒以内だった。足りないとはいえあと一押し程度の足りなさということだ。
武蔵野ステークスの場合、勝ち馬3頭はいずれもコンマ3秒以内に収まっており、惜しい競馬をしていた事実が必要である。
ちなみにカペラステークス組は1着馬かコンマ1秒負けまでの馬が来ている。勢いが問われることは明らかだ。
予想参考データ③ 前走地方組の取捨選択
前走地方 ( 0- 1- 2-24)
勝率 0.0% │ 複勝率 11.1%
地方で前走走った馬の成績は意外と悪く、準オープンを勝ちあがった馬の方がまだ信頼できるような成績となっている。
この中で大きく成績を下げている原因を作っているのが年末園田で開催される兵庫ゴールドトロフィー組だ。
前走兵庫GT ( 0- 0- 1-15)
勝率 0.0% │ 複勝率 6.3%
このレースはハンデ戦となっており、結構ハンデがきつい。去年はマテラスカイが58キロで5着、結果的に51キロのキクノステラが3着に入り健闘を見せた。
着順がいいから買えると思っていると痛い目を見る。狙うとしても格の高い地方の交流重賞の組を狙うべきだろう。
2019年の危険な人気馬は?
マテラスカイは1400メートルの日本レコードを持つなど人気に支持される見込みだが、前走は58キロとはいえ少し負け過ぎだ。逃げとの相性も悪く、根岸ステークスの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、サンライズノヴァは2つ目の消しデータに合致している。東京で強いのは事実だが、それにしてもチャンピオンズカップでの負け方が少し悪い。鞍上の勢いのなさもあるが、割引でいいだろう。
反対にコパノキッキングは危険なデータに一つも当てはまらない。カペラステークスを驚異的な末脚で差し切った。中山の短い直線で差し切った以上、ここでも十分勝負になるはずだ。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、コパノキッキングと言えそうだ。