同厩舎のブラックに変わって厩舎の筆頭へ――。
2018年1月28日、東京競馬場にて根岸S(G3/ダート 1400m)が行われる。このレースはフェブラリーSへと続く一戦であり、キングズガード、カフジテイクなどG1出走経験のある有力馬や勢いのある4歳馬サンライズノヴァなどが出走する。
キタサンブラックの引退で寂しさを感じる清水久厩舎だが、何度も彼と調教をともにしていたアキトクレッセントが根岸Sに出走する。ここで勝って厩舎に新時代を告げる明るい雰囲気を取り戻せるか。
本記事では、アキトクレッセントが好走する理由について考察していこう。
目次
理由① ベストな舞台
根岸Sの東京ダート1400mは現状アキトクレッセントにとって最高の舞台と言って良いのではないか。
この馬は元来右手前で走ることを好む性質がある。そのため、直線右手前で走ることになる左回りの方が得意なのだ。もちろん今回出走する東京の舞台は左回りで、力を存分に発揮できれば好走できる可能性が高いのだ。
左回りを得意としていることが分かると、前々走の武蔵野Sにおける15番人気3着も決してフロックではないと考えられるのではないか。
また、それを踏まえると右回りながら2、3着を離して勝利した前走のギャラクシーSは、着差以上に地力の強さを証明する結果となったのではないか。
以上のことから根岸Sはアキトクレッセントにとってベストな条件と考えられ、この馬が善戦する理由の1つとして考慮しておくべきだろう。
理由② 近走の好成績
この馬のもう1つの特徴として、攻めの内容がいまいちレースに結びつかないことが挙げられる。しかし、2走前に重賞で3着に入ったこともあり、明け6歳を迎えて完成の域に入ってきたことが窺える。
また、前走の着順も根岸Sにおいては着順に大きく関連してくることがデータから見て取れる。前走着順が1〜5着内の馬とそれよりも着順が悪かった馬では根岸Sでの成績が大きく異なるのだ。
アキトクレッセントは前走1着であり、過去10年の統計では勝率6.5%、複勝率30.4%と好成績を残している。
一方で今回出走する有力馬の中には前走着順が5着に入れていない馬もいる。そのような馬、特に6〜9着だった馬の成績は、勝率0.0%、複勝率10.3%まで落ちる。
つまり、アキトクレッセントの完成度と近走成績が結果に直結する根岸Sの特徴が上手く噛み合えば好走する1つの理由として考えられるのではないか?
理由③ 武蔵野Sでの成績
過去4年の勝ち馬を調べると興味深いデータが浮かび上がった。それは前年の武蔵野Sでの着順と根岸S勝ち馬との相関だ。過去4年間は前年の武蔵野Sで2〜4着に入った馬が根岸Sで勝利しているのだ。
可能性のある馬はアキトクレッセントとノンコノユメである。この傾向が今年も続くのであれば、アキトクレッセントの初重賞勝利も見えてくるのではないか。
まとめ
いかがだっただろうか?アキトクレッセントの可能性について理解することはできただろうか。G1に出走してきた有力馬も多く、決して簡単な勝負にはならないだろうが、アキトクレッセントにも勝機があることが分かったのではないか。
上記した内容に着目してこの馬について考えてみるのも面白いだろう。