2019年2月24日、中山競馬場で中山記念(GⅡ/芝1800m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるディアドラ、エポカドーロ、ウインブライト、スワーヴリチャード、ステルヴィオ、ラッキーライラックらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
なお、特に明記していない場合は過去10年のデータを対象とする。
目次
中山記念の人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は3回勝っているが、2着3着は1回もなし。ドバイ国際競走の叩き台にする馬がいることも影響しているか。
ただ上位人気は4番人気まで安定しており、すべて無視は禁物だ。危険な人気馬をデータから見つけ出したい。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 基本的には前残り!
中山競馬場はとにかく前が残りやすいが、中山記念でも逃げこそ勝ち星はないが複勝率5割と好調だ。さらに先行馬が残りやすい。
脚質・先行( 7- 3- 3-21)
勝率 20.6% │ 複勝率 38.2%
これは無視しようがない。4コーナーで10番手以下にいた馬が3着以内に入ったのは過去10年で2回だけというのも納得だ。
ポジション取りを見ていくと、1コーナーから4コーナーにかけてポジションを上げていく馬がよくこのレースでは来ている。
ロングスパートタイプが中山記念には向いており、逆に最後の直線にすべてを賭ける馬にはしんどいか。
予想参考データ② 前走GⅠ馬の取捨選択
ドバイに向かう馬も多ければ、大阪杯を狙う馬もいる。ハッピーグリンのような地方馬はここで結果を出さないとGⅠに出られない。前走GⅠ馬にとっては大事な叩き台だ。
前走GⅠ ( 6- 4- 2-22)
勝率 17.6% │ 複勝率 35.3%
さすがのアベレージだが、実は1着と2着以下で全く傾向が違うことはこのデータからだけでは読み解けない。
前走GⅠ組で1着になった馬を挙げていくとドゥラメンテ、ヌーヴォレコルト、ジャスタウェイ、ナカヤマナイト、ヴィクトワールピサ、カンパニーがいる。
後にドバイを勝つ馬、GⅠを連勝する馬、ダービー馬など。ちゃんとした実績のある馬は休み明けは関係ない。前走GⅠで結果を出した勢いはまだ残っていることが多い。
これが2着以下になると1秒以上の大敗が目立つ。1着を当てに行くなら前走のGⅠでも活躍した馬から勝負をかけたいところだろう。
予想参考データ③ フレッシュさが大事!
年齢別の成績を見ると、面白いぐらいに年齢が経過するごとに成績が落ちていく。
4歳馬 ( 4- 2- 4-17)
勝率 14.8% │ 複勝率 37.0%
5歳馬 ( 3- 3- 1-18)
勝率 12.0% │ 複勝率 28.0%
6歳馬 ( 2- 4- 2-26)
勝率 5.9% │ 複勝率 23.5%
7歳馬 ( 1- 1- 3-31)
勝率 2.8% │ 複勝率 13.9%
露骨なまでにフレッシュな馬、4歳馬が強い。6歳以上を狙うなら斤量が57キロや58キロといった重賞で結果を出したことで斤量が重くなる馬が来やすい。
4歳馬に関しては55キロから58キロまで来ているので不問だが、年齢を重ねるとそこの要素も重要になる。
2019年の危険な人気馬は?
ラッキーライラックは人気に支持される見込みだが、ここ1年の実績が微妙。アーモンドアイに健闘したとも言えず、様子見だろう。中山記念の好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、エポカドーロは2つ目の消しデータに合致している。厳密に言えば巻き返しの可能性はあるが、いかんせん結果を出している馬が集まり過ぎた。3歳秋の結果を見ても強調しにくく、皐月賞を勝っているために人気をするなら割り引きたい。
反対にディアドラは危険なデータに一つも当てはまらない。牝馬同士で56キロを克服するだけでなく、今回54キロと楽に乗れる。ポジションを上げていく感じも傾向とマッチする。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、ディアドラと言えそうだ。