中山牝馬S2018の最終追い切り分析…フロンテアクイーンらの調教評価は?

2018年3月10日、中山競馬場で中山牝馬S(GⅢ/芝1800m)が行われる。フロンテアクイーン、トーセンビクトリー、マキシマムドパリ、ワンブレスアウェイ、カワキタエンカ、ゲッカコウ、エテルナミノルらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

今週には最終追い切りが美浦、栗東の東西トレーニングセンターで行われた。これを受けて、体調や仕上がり具合を一週前の調教と最終追い切りから考察していく。


目次

最終追いきり診断

今回は上位人気が予想される馬を中心に見ていくことにしよう。

フロンテアクイーン・牝5歳(美浦・国枝厩舎)

評価B+

2月28日1週前追い切り美浦南Wコース(良)

6F87秒8―71秒4―56秒5―41秒8―13秒2

馬なりで北村宏騎手が騎乗しての併せ馬。ヒラボクプレミアム(3歳未勝利)と併せて0.6秒差を追走して同入。乗り込み量は十分に足りている。

3月4日中間追い切り美浦坂路

4F55秒7―39秒9―12秒4

徐々に速い時計を出し始めていて、全体時計は合格点。プールも併用して運動量は確保されている。

3月7日最終追い切り美浦南Wコース(良)

5F69秒0―53秒4―38秒9―13.秒0

ロジチャリス(4歳上オープン)との併せ馬。僚馬は馬なりだったがフロンテアクイーンは強めで3馬身先行して1馬身の遅れ。追い付かれると手応えは明らかに劣勢で時計も目立つほどてはない。もともと調教は動かないが物足りなさも感じる。

トーセンビクトリー・牝6歳(栗東・角居厩舎)

評価A

2月28日1週前追い切り栗東CWコース(良)

5F66秒9―51秒6―37秒7―11秒8

一杯に追われたデニムアンドルビー(4歳上オープン)と併せて1.2秒差を追走、0.5秒の遅れだったが、相当に離れての追走のため遅れは気にしなくてよい。全体タイム、ラスト1Fともに優秀で1週前でほぼ仕上がっている。

3月4日中間追い切り栗東坂路

4F54秒9―39秒4―12秒1

相変わらず稽古は良く動き、中間追いでも優秀なタイム。

3月7日最終追い切り栗東CWコース(良)

5F67秒2―51秒6―37秒0―11秒8

意欲的な3頭併せ馬の追い切り、サトノワルキューレ(3歳500万下)とダブルフラット(3歳未勝利)を追走して内に入り一杯に追われる。サトノワルキューレ(3歳500万下)には併入、ダブルフラットには0.1秒先着。格下相手の追い切りだがフットワークも力強く、しっかりと負荷がかかった調教ができている。

マキシマムドパリ・牝6歳(栗東・松元厩舎)

評価A

2月28日1週前追い切り栗東坂路(良)

4F53秒6―39秒3―25秒4―12秒6

強めに追って速い時計をマーク。前走の疲れが多少残っているのかプール調教もやっている。毛づやも良く馬体は好状態をキープしている。

3月7日最終追い切り栗東坂路(良)

4F52秒6―38秒2―24秒8―12秒2

藤岡佑騎手が跨がって単走強め。攻め駆けするタイプだけに時計は相変わらず優秀。走りはゆったりとあまりスピード感が感じられなかったが、これだけのタイムが出ているので、間違いなく仕上がりは良く好調。

エテルナミノル・牝5歳(栗東・本田厩舎)

評価B+

2月28日1週前追い切り栗東CWコース(良)

6F81秒1―66秒1―52秒0―38秒0 12秒3

四位騎手が騎乗して一杯に追い、馬なりのレーヌミノル(4歳上オープン)と併せ馬。0.4秒先行して0.2秒の遅れてでフィニッシュ。折り合って走れており動きは軽快、遅れは気にする必要はない。

3月7日最終追い切り栗東CWコース(良)

6F85秒7―69秒6―54秒4―40秒0―12秒3

最終追い切りも四位騎手が騎乗して単走馬なり。1週前に併せて一杯の調整を行ったため今回は軽めの走り。時計は出ていないが前走並みの出来にはありそう。

カワキタエンカ・牝4歳(栗東・浜田厩舎)

評価B-

3月1日1週前追い切り栗東坂路(良)

4F60秒6―44秒6―29秒4―14秒3

ここまでの調教は馬なりばかりでほとんど時計は出していない。前走の疲れの取れ具合を見ながらの調整。叩いた上積みがあるため全体の動きは悪くない。

3月7日最終追い切り栗東坂路(良)

4F56秒4―41秒7―27秒2―13秒1

調整助手が跨がっての最終追い切りも単走馬なり。速い時計は結局出さずに本番を迎える。馬なりでも全体タイムに不満が残る内容。叩いた上積みだけでどこまで走れるか多少の疑問が残る追い切りだった。

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