2018年1月6日、中山競馬場で中山金杯(GⅢ/芝2000m)が行われる。セダブリランテス、ウインブライト、ダイワキャグニー、カデナ、ブラックバゴ、デニムアンドルビーらが出走するが、どんなレースが展開されるのか? 台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
セダブリランテスはデビューから3連勝でラジオNIKKEI賞を制覇。ケガの影響でクラシックには出走できなかったが、年長馬と初めて対戦した前走のアルゼンチン共和国杯でも3着と好走しており、能力の高さは現4歳世代でもトップクラスと言っていい。
しかし、今回も上位人気は確実ながら、人気ほどの信頼感があるかは微妙なところだ。その理由を挙げていく。
目次
不安① キャリアの浅さ
中山金杯の過去10年を見ると、6歳が3勝2着3回、7歳が3勝2着2回と、比較的高齢の馬の活躍が目立っている。どちらかといえば、フレッシュさよりも経験の豊富さが問われる傾向だ。
4歳は2011年コスモファントム、2016年ヤマカツエースと2頭が優勝しているが、ともに3歳時に古馬相手の重賞で3戦しており、経験が豊富だった。
セダブリランテスのキャリアはわずか4戦。年長馬との対戦は1回しかない。同じ4歳でも、クラシック路線で戦っていたアウトライアーズ、ウインブライト、カデナ、ダイワキャグニーと比べると、割り引いて考える必要があるだろう。
加えて、このレースの過去10年でキャリア10戦以下だった馬の成績は【1・0・2・11】。数字だけ見ると悪くないが、この14頭の中に1番人気が2頭、2番人気が4頭含まれていることを考えれば、信頼度は低いといえる。
今年も歴戦の古豪が顔を揃えており、思わぬところでキャリアの浅さを露呈してしまわないかという不安がある。
不安② 前走の馬体減
前走時の馬体重は、2走前からマイナス10キロだった。3歳夏に休養して4か月ぶりなら、本来は馬体重が増えていて当たり前。キャリアが少ないためにまだ適正馬体重がわからないところではあるが、成長力の面でも休養前から大幅に減っていたのは気になるところだ。
当日の馬体重はしっかりとチェックしておきたい。増えていないようであれば、かなりのマイナス材料になる。
不安③ 中間の調整
昨秋はセントライト記念での復帰を予定していたが、右前脚挫石のために回避。その後はツメの状態に気を払いながらの調整で、仕切り直しとなったアルゼンチン共和国杯はやや追い不足で出走することになった。
今回も中間の追い切り内容はやや控えめ。ツメの不安や骨折の経験がある上、馬体重を戻しながらの調整を強いられたはずで、目一杯に叩けていないように映る。重賞を勝った頃のような状態にあるかは疑問だ。
不安④ ディープブリランテ産駒の中山成績
ディープブリランテ産駒は中山芝1800m以上で【1・1・0・23】。良績は短めの距離に集中しており、距離が長くなると信頼度が下がる。
まとめ
遅れてきた大物として、今後の飛躍が期待されるセダブリランテス。今回は決して楽な条件ではないが、逆にデビューから5戦目で古馬の重賞を勝つようなら歴史的快挙となる。2018年のスタートをどのような形で切るのか、注目だ。