2018年5月27日、東京競馬場で目黒記念(GⅡ/芝2500m)が行われる。チェスナットコート、パフォーマプロミス、フェイムゲーム、ゼーヴィント、ポポカテペトル、ロードヴァンドール、コルコバード、ソールインパクトらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?
配当傾向を過去10年で見てみると、単勝1番人気は1勝(ただし2着は5回)しかしておらず、2008年を除き三連単はすべて万馬券、昨年2017年は単勝8番人気→1番人気→13番人気の組み合わせで316,940円と高配当になっている。
2018年も従来の傾向通りの荒れた決着となるのか、2008年のように一転して人気サイドの決着となるのか。
開催に際し、競馬TIMES編集部では予想の参考になりそうなデータをいくつかピックアップして紹介する。人気、血統、枠順、ローテーションなど、予想のポイントになりそうなデータとは?(対象データ:2008年~2017年に行われた目黒記念)
目次
ポイント1 極端な人気薄は消し!
ハンデ戦はハンディキャッパーがゴール時に各馬が横一線に並ぶことを想定して斤量を設定していることもあり、高配当となる年が多い一つの要因となっているが、それでも人気別で集計した場合、9番人気以下になるような極端な人気薄の馬の成績は奮わない。
人気 | 着別度数 |
---|---|
9-18人気 | 1- 2- 2- 86/ 91 |
人気 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
9-18人気 | 1.1% | 5.5% | 27 | 60 |
昨年2017年には単勝13番人気川田将雅騎手騎乗のハッピーモーメントが3着に入るなど時折馬券圏内に入ってくる馬はいるものの基本的には消しと判定していいだろう。
※以降、8番人気以内を対象に集計
ポイント2 父・ロイヤルチャージャー系以外は消し!
血統からポイントを探すと父・ロイヤルチャージャー系のみが活躍しているといっても過言ではない。ディープインパクトやハーツクライ、マヤノトップガンに代表されるように現在の日本種牡馬界の王道とも言えるロイヤルチャージャー系の成績は、クラシックで活躍するような距離で特に目立ち目黒記念でも活躍できている。
父系統 | 着別度数 |
---|---|
ロイヤルチャージャー系以外 | 3- 1- 3-20/ 27 |
父系統 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
ロイヤルチャージャー系以外 | 11.1% | 25.9% | 113 | 79 |
毎年必ず1頭以上ロイヤルチャージャー系種牡馬産駒が馬券圏内に入っていて、特に昨年2017年は1着フェイムゲーム(父・ハーツクライ)2着ヴォルシェーブ(父・ネオユニヴァース)3着ハッピーモーメント(父・ディープインパクト)と独占する結果となった。
ポイント3 社台ファーム生産馬は消し!
馬産地について注目をすると、クラシック戦線で中心となるような距離になると社台グループが最も本領を発揮する条件といえるが、目黒記念ではグループの中で社台ファームの成績が奮わない。
生産牧場 | 着別度数 |
---|---|
社台ファーム | 0- 3- 1- 7/11 |
生産牧場 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
社台ファーム | 0.0% | 36.4% | 0 | 89 |
社台ファーム生産馬で馬券圏内に入ったのは2015年に単勝4番人気で2着となったレコンダイト(M.デムーロ騎手騎乗)が最後となっているが、同馬は2016年単勝6番人気4着(武豊騎手騎乗)、2017年単勝17番人気5着(松山弘平騎手騎乗)という結果になっている。
ポイント4 前走逃げ・先行馬は消し!
最後の直線が長い東京競馬場のコースで逃げ馬や先行馬が粘れることは少なく、また騎手の駆け引きも重要な要素となることから、前走で逃げたり先行したような脚質の馬は目黒記念では絶好の目標にされやすいため好走例が少ない。
前走脚質 | 着別度数 |
---|---|
逃げ・先行 | 3- 1- 2-15/21 |
前走脚質 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|---|
逃げ・先行 | 14.3% | 28.6% | 136 | 70 |
近年になるほど成績は悪くなっていて、レース展開により自在に位置を変えやすい中団待機馬や、東京競馬場の最後の長い直線に勝負をかけることができる後方からレースを進める馬を検討の際には優先的に考え、それ以外の馬は思い切って消しと判断していいだろう。
ポイント5 前走距離2400m未満は消し!
最後に前走の距離に注目した時、目黒記念が行われる2500mから若干距離が短い2400mまでであれば目黒記念でも結果を残しているものの、それより短い距離の場合、結果が残せておらず距離適性が大きな要素となっていることがわかる。
前走距離 | 着別度数 |
---|---|
2400m未満 | 1- 2- 1-20/24 |
<tr2400m未満4.2%16.7%8047
前走距離 | 勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|
前走2400m未満の馬でも目黒記念で好走できた馬はほとんどが過去に長距離戦で馬券圏内に入ったことがあることから、長距離初挑戦の馬は消しと判断していいだろう。
まとめ 消しデータを取り除くと?
では、ここまで挙げてきた消しデータを取り除くと、どのような成績になるのだろうか?
着別度数 |
---|
5- 4- 3-11/23 |
勝率 | 複勝率 | 単回値 | 複回値 |
---|---|---|---|
21.7% | 52.2% | 295 | 155 |
なんと、好走率は5割超、回収率も220%超を弾き出し極めて優秀な成績となった。
今年はこのデータに該当する馬を軸に添えてみても、いいかもしれない。