目黒記念2018の競馬予想データ分析…5つの注目点から浮上する激走馬は?

2018年5月27日、東京競馬場で目黒記念(GⅡ/芝2500m)が行われる。チェスナットコート、パフォーマプロミス、フェイムゲーム、ゼーヴィント、ポポカテペトル、ロードヴァンドール、コルコバード、ソールインパクトらが出走するが、どんなレースが展開されるのか?台頭する可能性を秘めた伏兵とは?

その昔、目黒競馬場で競馬が行われていたことがレース名の由来となっている目黒記念は春と秋の年2回行われていた時期があったり、2月に行われていた時期があったりしたが、1997年以降は春の東京開催で行われるようになった。

現在では、春のグランプリGⅠ・宝塚記念のステップレースとしての意味合いを持つと共に、近年ではGⅠ・日本ダービーと同日の最終レースで行われることも多くなり、ダービーデーを盛り上げる役割も担っている。

今回は過去10年の目黒記念の結果を元としてデータ分析するが、特に過去の穴馬の共通項から激走馬を探っていく。


目次

過去10年の該当馬(2008年以降・単勝6番人気以下で3着以内)

着順馬名
20171フェイムゲーム
20173ハッピーモーメント
20163ヒットザターゲット
20151ヒットザターゲット
20141マイネルメダリスト
20142ラブイズブーシェ
20122トウカイパラダイス
20123コスモロビン
20111キングトップガン
20113ヤングアットハート
20102イケドラゴン
20103フェニコーン
20091ミヤビランベリ
20093ハギノジョイフル

注目点① 人気薄は人気に関係なく検討を

該当馬のリストを見てもわかるように、過去10年で馬券圏内に入った延べ30頭のうち単勝6番人気以下が14頭と5割近くに達していて高配当を裏付ける結果となっている。

しかも、過去10年の内2頭がリストアップされる年が6回もあり積極的に人気薄を狙うことも考えなければならないことがハンデ戦である目黒記念の大きな特徴となっている。

それでも、今回の該当馬を人気別や単勝オッズで見ると、高配当になる場合の人気を気にする必要はないものの単勝万馬券になるような極端な人気薄を狙うのは得策でないことがわかる。

人気別集計 目黒記念 過去10年

人気着別度数勝率複勝率
1番人気1- 5- 1- 3/ 1010.0%70.0%
2番人気0- 1- 1- 8/ 100.0%20.0%
3番人気2- 0- 1- 7/ 1020.0%30.0%
4番人気1- 1- 1- 7/ 1010.0%30.0%
5番人気1- 0- 0- 9/ 1010.0%10.0%
6番人気0- 0- 2- 8/ 100.0%20.0%
7番人気1- 1- 1- 7/ 1010.0%30.0%
8番人気3- 0- 1- 6/ 1030.0%40.0%
9番人気0- 1- 0- 9/ 100.0%10.0%
10番人気0- 0- 0- 10/ 100.0%0.0%
11番人気1- 0- 0- 9/ 1010.0%10.0%
12番人気0- 1- 0- 9/ 100.0%10.0%
13番人気0- 0- 1- 8/ 90.0%11.1%
14番人気0- 0- 0- 9/ 90.0%0.0%
15番人気0- 0- 0- 9/ 90.0%0.0%
16番人気0- 0- 0- 9/ 90.0%0.0%
17番人気0- 0- 1- 7/ 80.0%12.5%
18番人気0- 0- 0- 7/ 70.0%0.0%

集計期間:2008年 ~ 2017年

馬名人気単勝オッズ
2017フェイムゲーム819.1
2017ハッピーモーメント1345.4
2016ヒットザターゲット824
2015ヒットザターゲット1125.3
2014マイネルメダリスト816.2
2014ラブイズブーシェ1232.4
2012トウカイパラダイス716.9
2012コスモロビン616.3
2011キングトップガン716.3
2011ヤングアットハート611.7
2010イケドラゴン949.7
2010フェニコーン715.3
2009ミヤビランベリ819.4
2009ハギノジョイフル17120.9

注目点② 父・ロイヤルチャージャー系に注目

過去10年単勝6番人気以下で3着以内に入った14頭中10頭がロイヤルチャージャー系種牡馬となっている。

ディープインパクトやステイゴールド、マンハッタンカフェに代表されるように現在の日本種牡馬界の王道とも言えるロイヤルチャージャー系の成績は、クラシックで活躍するような距離での活躍が特に目立ち、目黒記念においてもその傾向は変わらない。

種牡馬系統別集計 目黒記念 過去10年

種牡馬系統着別度数勝率複勝率
ロイヤルチャージャー系6- 9- 7- 91/1135.3%19.5%
ネイティヴダンサー系2- 0- 2- 18/ 229.1%18.2%
ニアークティック系1- 0- 1- 16/ 185.6%11.1%
トゥルビヨン系1- 0- 0- 2/ 333.3%33.3%
ナスルーラ系0- 1- 0- 13/ 140.0%7.1%
その他のエクリプス系0- 0- 0- 1/ 10.0%0.0%

集計期間:2008年 ~ 2017年
ソート:着別度数順

馬名父系統種牡馬
フェイムゲームロイヤルチャージャー系ハーツクライ
ハッピーモーメントロイヤルチャージャー系ディープインパクト
ヒットザターゲットネイティヴダンサー系キングカメハメハ
ヒットザターゲットネイティヴダンサー系キングカメハメハ
マイネルメダリストロイヤルチャージャー系ステイゴールド
ラブイズブーシェロイヤルチャージャー系マンハッタンカフェ
トウカイパラダイスロイヤルチャージャー系ゴールドアリュール
コスモロビンロイヤルチャージャー系ゼンノロブロイ
キングトップガンロイヤルチャージャー系マヤノトップガン
ヤングアットハートニアークティック系フレンチデピュティ
イケドラゴンロイヤルチャージャー系ニューイングランド
フェニコーンロイヤルチャージャー系マンハッタンカフェ
ミヤビランベリニアークティック系オペラハウス
ハギノジョイフルロイヤルチャージャー系タニノギムレット

注目点③ レース間隔は中3週から8週まで

前走とのレース間隔に注目して今回の該当馬を見てみると、14頭中12頭が中3週から中8週と長期休養明けではない状態で出走してきていることがわかる。

ハンデ戦である目黒記念をチャンスと見て目標にしてきている馬やGⅠ・宝塚記念を最終目標にしている馬など、GⅠではないだけにそれぞれの陣営による調整方法・臨戦過程はあるものの、休み明け初戦での活躍は難しいレースと言える。

間隔別集計 目黒記念 過去10年

間隔着別度数勝率複勝率
連闘0- 0- 0- 1/ 10.0%0.0%
2週1- 0- 0- 5/ 616.7%16.7%
3週2- 1- 2- 30/ 355.7%14.3%
4週2- 3- 1- 23/ 296.9%20.7%
5~ 9週4- 5- 4- 56/ 695.8%18.8%
10~25週1- 1- 3- 16/ 214.8%23.8%
半年以上0- 0- 0- 10/ 100.0%0.0%

集計期間:2008年 ~ 2017年

馬名レース間隔
フェイムゲーム14
ハッピーモーメント3
ヒットザターゲット22
ヒットザターゲット3
マイネルメダリスト7
ラブイズブーシェ7
トウカイパラダイス4
コスモロビン4
キングトップガン5
ヤングアットハート3
イケドラゴン4
フェニコーン8
ミヤビランベリ3
ハギノジョイフル7

注目点④ 前走はGⅠもしくはハンデ戦に出走

今回の該当馬14頭中12頭が前走はGⅠかGⅡ以下のハンデ戦出走馬となった。

GⅠから挑戦する馬の前走は似たような距離を走る天皇賞春や有馬記念であろうことは想像しやすいが、GⅡ以下からの挑戦馬のほとんどがハンデ戦であることはあまり知られていないものの斤量に敏感な馬にとっては重要なファクターであることがわかる。

前走クラス別集計 目黒記念 過去10年

前走クラス着別度数勝率複勝率
1000万下0- 0- 1- 2/ 30.0%33.3%
1600万下1- 2- 0- 17/ 205.0%15.0%
OPEN特別4- 4- 4- 55/ 676.0%17.9%
GⅢ3- 0- 2- 15/ 2015.0%25.0%
GⅡ0- 2- 0- 26/ 280.0%7.1%
GⅠ2- 2- 3- 24/ 316.5%22.6%
ハンデ戦8- 3- 6- 76/ 938.6%18.3%

集計期間:2008年 ~ 2017年

馬名前走クラスレース名
フェイムゲームGⅢダイヤモンドSハンデ戦
ハッピーモーメントOPEN特別メトロポリタンS
ヒットザターゲットGⅠ有馬記念
ヒットザターゲットGⅢ新潟大賞典ハンデ戦
マイネルメダリストOPEN特別大阪―ハンブルクCハンデ戦
ラブイズブーシェOPEN特別福島民報杯
トウカイパラダイスGⅠ天皇賞春
コスモロビンGⅠ天皇賞春
キングトップガンOPEN特別メトロポリタンSハンデ戦
ヤングアットハートGⅢ新潟大賞典ハンデ戦
イケドラゴン1600万府中Sハンデ戦
フェニコーン1000万安房特別ハンデ戦
ミヤビランベリGⅢ新潟大賞典ハンデ戦
ハギノジョイフルOPEN特別大阪―ハンブルクCハンデ戦

注目点⑤ 前走は4着以下

最後に前走着順に注目すると、今回の該当馬14頭中13頭までが前走で馬券圏内から外れ4着以下に敗れている(残る1頭は前走1000万条件を勝ち上がった2010年の3着馬フェニコーン)。

前走で何らかの理由で着順が悪かった馬が、短期放牧などで立て直したり、暖かい気候で徐々に調子をあげてきたりなど陣営の努力で調子が上向きに転じ前評判を覆した場合に馬券圏内に入ってくることを示している。

前走着順別集計 目黒記念 過去10年

前走着順着別度数勝率複勝率
前走1着3- 3- 2- 21/ 2910.3%27.6%
前走2着0- 1- 2- 11/ 140.0%21.4%
前走3着0- 1- 0- 7/ 80.0%12.5%
前走4着2- 0- 2- 10/ 1414.3%28.6%
前走5着0- 2- 0- 5/ 70.0%28.6%
前走6~9着3- 1- 2- 47/ 535.7%11.3%
前走10着~2- 2- 2- 39/ 454.4%13.3%

集計期間:2008年 ~ 2017年

馬名前走着順
フェイムゲーム6
ハッピーモーメント6
ヒットザターゲット13
ヒットザターゲット11
マイネルメダリスト4
ラブイズブーシェ5
トウカイパラダイス10
コスモロビン14
キングトップガン6
ヤングアットハート4
イケドラゴン12
フェニコーン1
ミヤビランベリ6
ハギノジョイフル9

まとめ

ここまでの5つの注目点から、人気薄で激走する可能性のある馬を選定すると次の1頭が該当する。

ソールインパクト

なお、本原稿は特別登録の段階で執筆しているが、今年の目黒記念の登録頭数は19頭(出走可能頭数18頭)となっていて出走を回避する馬がいない場合は賞金順によりマコトガラハッドが出走できないので注意が必要だ。

後は予想時点での単勝人気やオッズも確認の上、検討を加えていくのも、面白いのではないだろうか。

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