2020年9月13日、中山競馬場で京成杯オータムハンデ(GⅢ/芝1600m)が行われる。今回は過去のデータやレース傾向を振り返り、当レースの危険な人気馬を予想していく。
馬券を買う上で特に重要なのは「どの馬を買うか」ではなく「どの馬が消しか」を見極めることだ。
人気馬を「買わない」と判断できれば、余った資金を軸馬の買い足しや穴馬の追加購入に回すことができる。そして人気馬が馬券圏外になれば配当が跳ね上がる。
「人気だから押さえようかな」と毎回人気馬を買ってしまうと回収率は落ちていく。だからこそ「買わない人気馬」を見つけることがカギになってくるのだ。
果たして、人気が想定されるスマイルカナ、ルフトシュトローム、アンドラステ、トロワゼトワル、シゲルピンクダイヤらの中で危険なのはどの馬なのか。しっかり考察していこう。
新潟開催だった2014年を除く過去10年のデータを参考にする。
目次
京成杯オータムハンデの人気馬成績
過去10年のデータを見ると、1番人気は3勝、2着、3着、ともになし。人気が割れやすいが、3倍台は3勝と狙うならここか。あとはバラけている。
伏兵馬が勝つこともあり、大荒れも不思議ではないが、基本は中穴止まりになることが多い。取捨選択を大事にしたい。
ではここからは注目のデータをピックアップして紹介していこう。
予想参考データ① 前走GⅠ組の取捨選択
前走GⅠだった組は、過去10年で15頭いるが、1勝2着2回3着1回と複勝率的にはまずまずといったところだ。
レース別で見るとダービー組が存在感を見せる割に、マイルの安田記念、NHKマイルカップが少し微妙。面白いのはヴィクトリアマイルか。
1秒以内の負けが望ましく、ルフトシュトロームもシゲルピンクダイヤもセーフ。2頭とも中山で好成績を残しており、侮れない。
予想参考データ② サマーマイルシリーズの取捨選択
米子ステークスの登場で該当馬なしの可能性が少なくなったサマーマイルシリーズ。優勝の権利を得ているのがメイケイダイハード。競走中止や出走取消などがなければレースに出れば優勝だ。
ただスマイルカナやトロワゼトワルなど勝たれればその馬が優勝になるので、色気を強く持つとすればその馬たちか。
今年は色気のある馬が多いのでどの馬もボーナスを狙いにやってくる。それを割るとすれば、別路線組になるがどうか。
予想参考データ③ 斤量減も激アツだが、1キロ増はさらに熱い
ハンデ戦は斤量減が狙い、そんなセオリーもあるがこのレースでもそれは当てはまる。1キロ以上の減少ならチェックすべきだろう。
反対に斤量増は1キロ台が激アツで、複勝率で40%ある。500グラム増だと微妙だが、1キロか1.5キロ、この増加はいい。斤量別成績では、53キロ、54キロ、55キロがいい。52キロも3頭中2頭が勝っている。
スマイルカナは52キロと激アツだが斤量2キロ増で微妙。トロワゼトワルは1キロ増の55キロ、ここは面白い。アルーシャも同様。
2020年の危険な人気馬は?
スマイルカナは人気になる見込みだが、大外に入ってしまったのが辛い。逃げ馬なので構わず逃げるだろうが、さすがに米子ステークスの再現は難しそう。米子ステークスも外枠ではあったが、中山のマイルでは。京成杯オータムハンデの好走条件に合致せず、危険な人気馬の一頭になりそうだ。
また、トロワゼトワルは1つ目の消しデータに合致している。逃げ馬にスマイルカナがおり、同型が揃ってしまった。このレースを勝っているが状況は少し異なるか。斤量的に面白いが、さすがにここはどうか。
反対にルフトシュトロームは危険なデータに一つも当てはまらない。ニュージーランドトロフィーも勝っているのでコース的に問題はない。有力馬がそこまでいるわけではない。3歳馬は微妙と言われているが、ここはなんとかしたい。人気馬の中で最も不安要素が少ないのが、ルフトシュトロームと言えそうだ。